担当者「長期の避難が予想され、体力が落ちる」…避難住民にワクチン接種 避難者「いろいろな方がいるので安心した」 静岡・熱海市の土石流災害
藤井章人記者
「午前10時15分、避難している人たちを乗せたバスが順天堂大学静岡病院に到着しました。これから接種会場に向かいます」
避難している伊豆山地区の住民を対象にしたワクチン接種は、1回も接種を受けていない12歳以上のおよそ330人が対象です。そのうち、希望したのは80人ほどで、19日と20日の2日間で接種する予定です。
接種した避難住民(50):
「ワクチンを打つために避難所から来まして、市の対応が早くて、私たちホテルの中はいっぱいいろんな方がいるので安心した。(避難所には)高齢者の方がいるし、私たちが感染するだけじゃなく、他の人にうつすことが一番怖いので、まだまだこれから伊豆山の被災地の方は長丁場になると思うので、早めにこういうことをやっていただけたのは感謝している」
接種した避難住民(44):
「被災後、早い対応に対して僕らの世代も打てたということに感謝している。僕らの年代だと7月26日以降の予約、早くても8月になるのかなと思っていたが、熱海のこういう状態を見て、自分の母親も7月初めに打つ予定だったが、それも中止になっていつになるか分からないという話もあって、自分は予約は出来ないだろうと思っていたが、一緒に予約ができるということで一緒に打とうかと」
避難者への2回目の接種は、3週間後に同じく順天堂大学病院で行う予定です。
熱海市では土石流により、2つの会場で接種が中止され、780人に影響が出ました。ただ、別の会場を案内したり、日程を振り替えたりしていて、市は「避難している住民を含めて希望者が接種を受けられないことはない」としています。
静岡県新型コロナウイルス対策課 塩津慎一参事
「避難所での長期の避難が予想されるので、そういった方々の体力も落ちてまいります。そういった方々が避難所の中でコロナに感染しないように、また避難所の中で感染が拡大しないように」
熱海市健康づくり課 杉村知志課長
「基本的には、ワクチン接種は希望される方になりますので、実施する期日2日間、19日、20日が実施する期間として設定されたので、その中で都合がつかない方がかなりの数いたと認識している」
静岡県新型コロナウイルス対策課 塩津慎一参事
「今回、土日の接種の日程も組めるとよかったが、まずは急ぎ接種ができる日程を、ということで、県の広域接種会場の順天堂大学付属静岡病院さんにご協力をいただいて、この会場で接種をさせていただきました。こちらの会場での接種は、今回1回目の方の3週間後の2回目のみとなる。あとは例えば熱海市内で、日頃かかりつけの病院がある方に対してはそういったところでの接種となる」