聖隷クリストファー落選の波紋 静岡・川勝知事も疑問符…「個人の技量というが野球はチームプレー」

 昨秋の高校野球東海大会で準優勝した静岡県の聖隷クリストファー高校が、センバツ大会の出場校に落選し、疑問の声が広がっている問題で、静岡県の川勝平太知事は8日の記者会見で、「個人の技量で大垣日大が勝るというが、野球はチームプレー。説得力を持ちにくい」と述べました。

画像: 静岡県 川勝平太知事  2月8日

静岡県 川勝平太知事  2月8日

Q.1月28日に春のセンバツ高校野球の出場校が発表されて、静岡県からは日大三島高校が選出された一方で、秋の東海大会で準優勝した聖隷クリストファーは予想だにしない落選となりました。秋の東海大会の決勝に進んだチームが選ばれなかったのは、44年ぶりです。どのように受け止めましたでしょうか?

静岡県 川勝平太知事:「聖隷クリストファーが選ばれるものと確信していました。試合の結果も、決勝戦で日大三島に6対3で敗れましたが、準決勝では大垣日大は日大三島に10対5で敗れているんですね。ですから、両方とも負けましたけれども、聖隷クリストファーの健闘が目立ちます。おそらく上村監督は、主力選手が欠けて、チームでいかに勝つかということで、これを見事に指導され、生徒たちがそれに応えて決勝まで行ったと。その前、2試合は逆転で勝ってます。まさにこれは上村野球だと。見事なものです。

 しかし、春は、夏のように予選を勝ち抜いていくのではなく、秋の大会は大きな判断材料の一つであると明言されているわけですね。そうした中で、今回、選ばれなかったと。しかし、この説明はですね、個人の力量において大垣日大の方が聖隷クリストファーより勝っているということになったわけですけれども、野球はチームプレーですから、なかなかに説得力を持ちにくいと思っております」

「フェアでない」と思われたとすれば大きなミス

Q.選考委員長のコメントに疑念を持っている方が多いと思いますけれども、個人の力量で、という理由がまかり通るのであれば、例えば大谷翔平さんみたいな選手が9人いるチームは、県大会で負けても選ばれるのかという議論になると思いますし、他方で甲子園で勝てるチームと言いながら、21世紀枠はなんなんだということがあると思います。今回騒動になっているのは、やはり高野連の説明が足りなかった、不十分だったという部分が、大きいとお考えでしょうか。

静岡県 川勝平太知事:「その通りです。勝てるチームの方を選んだと。個人の力量において大垣のほうが上回っているから、選んだとおっしゃってる。しかしながら、基準にはそうは書いてないわけですね。ですから、ご指摘のようにチグハグがありますね。おそらく委員会でもめたと。そのことは委員長も漏らされておりますけれども、そのあたり、分かりやすいようにですね、これはフェアでなくちゃいけないので、フェアでないんではないかと思われたとすれば、これは最大の…選考委員会ですか、東海地区の。これはですね、選抜におきまして、大きなミスをしたと思いますね。きちっと説明できなければ」

                     (会見要旨)