1本5000万円!? 「漢方薬」に利用!?…サイのツノ盗難事件その動機は 『頭の骨』は無事なのにツノだけ 静岡市・日本平動物園

 静岡市唯一の動物園、日本平動物園。レッサーパンダをはじめ、園内には様々な動物が暮らしていますが、今週、驚きのニュースが飛び込んできました。サイのシンボルとも言えるあの部分が姿を消したのです。

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1本5000万円!? 「漢方薬」に利用!?…サイのツノ盗難事件その動機は 『頭の骨』は無事なのにツノだけ 静岡市・日本平動物園

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盗難の状況は

須藤誠人アナウンサー:「こちらサイが飼育・展示されている場所です。こちらにはべニヤ板が大きく張られています。実はこちらのガラスが割られ中に展示されていたサイのツノが盗まれてしまったということなんです」

画像: 盗難の状況は

 日本平動物園で骨格標本として展示されていたシロサイのツノが盗まれたというのです。

日本平動物園 竹下秀人園長:「まず一言、大変憤りを感じています」

 5月31日の午前7時ごろ、出勤した職員がサイを公開しているエリアに設けられた展示スペースに行くと、窓ガラスが割れているのを発見。骨格標本として展示していたシロサイのツノがなくなっていたということです。

須藤誠人アナ:「被害にあった施設は園内のほぼ中央に位置していて付近には防犯カメラも設置されていない。人目に付きにくい場所での犯行でした」

日本平動物園 竹下秀人園長:「この辺に直径40cmほどの穴が開いていて、その中にツノが見えますので、おそらく推測ですけれども、手を伸ばして引っ張り出したんじゃないかと。アクリルボードの中にツノが展示されていたものですから、ガラスと同時に中のアクリルボードも穴を開けて、そこから持ち去ったと思います」

来園者は…

 貴重な資料としてサイのツノを展示していた日本平動物園。発覚後、警察に被害届を提出しました。来園していた人たちは…

来園者:
「子どもたちの大事な学習の機会を奪うことはすごく残念」
「とにかく早く返してほしいと思います」
「何に使うんだろうというのが気になります」

 盗まれたのは1989年に開園20周年記念として来園した2頭のシロサイのうち、1999年に死んだオスのサイタロウのツノ。長さはおよそ40センチから50センチ、重さは5キロほどだったといいます。

なぜツノだけが…

 ツノと一緒に展示されていた頭の骨は被害を免れましたが、なぜ、ツノだけが盗まれたのか?

日本平動物園 竹下秀人園長:「一部では漢方薬に利用されることもあるようなので、そういったことが目的なのか、あくまでも推測ではあるんですが、高い金額で取引されているというような話も聞きます」

画像1: なぜツノだけが…

 サイのツノはワシントン条約で取引が規制されていて、禁止されていますが、主にアジアで漢方薬として流通するケースがあるとのこと。

 また、体感型動物園iZOOの白輪剛史園長によりますと、かつて合法だったころは1グラム1万円ほど価格がついたといいます。盗まれたツノは5キロあったため、単純に計算すると5000万円の価値となります。

 動物園によると今週月曜は休園していましたが、夜の警備で異常はなかったそうです。警察は販売目的で盗んだ可能性もあるとみて捜査しています。

日本平動物園 竹下秀人園長:「貴重な動物のツノ、骨格標本というのは教育的にも学術的にも我々動物園ひいては市民の財産として、大変貴重な資料。元あったような形で、無事返って来てほしいとスタッフ一同思っている」

【動画は解説付きです】

画像2: なぜツノだけが…