将棋王将戦「世紀の対局」は藤井聡太五冠が勝利…掛川市では「勝負めし」「おやつ」「御城印」など大盛り上がり!一方で望ましくない事態も…

掛川城を舞台に行われた将棋の第72期王将戦、七番勝負の第1局。
“令和の天才”と“平成の天才”がタイトル戦で初めて相まみえた“世紀の対局”は藤井聡太五冠が制しました。

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将棋王将戦「世紀の対局」は藤井聡太五冠が勝利…掛川市では「勝負めし」「おやつ」「御城印」など大盛り上がり!一方で望ましくない事態も…

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対局は一進一退の熱戦…第1局は藤井五冠が勝利

藤井聡太五冠:
「こちらが予想していないことを指されることも多くて、(羽生九段は)自分には無いものを持たれていると改めて感じました。まずは本局を振り返って、次局以降より内容を良くしていけるように頑張りたいと思います」

羽生善治九段:
「何が悪かったか、調べてみないと分からないですね。細かい変化のところをもうちょっと掘り下げて考える必要があるかなと。(藤井五冠は)一手一手、深い読みの裏付けで指されているんだなと感じました」

 直後に羽生九段が「何が悪かったか分からない」と振り返った対局は将棋ファンの期待を裏切らない、一進一退の熱戦に。

 それでも藤井五冠が的確な差し回しで徐々に差を広げると、91手で羽生九段に勝利が投了し、藤井五冠が勝利。

 “2人の天才”の通算戦績は、これで藤井五冠の8勝1敗となりました。

 “世紀の対局”は、その反響もこれまでにない大きさのようです。

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3000部限定の御城印は完売

8日、ファンの行列のお目当てとなっていたのが、王将戦に合わせて販売された2人の署名が入った掛川城の御城印。

「5枚」「6500円ちょうどいただきます」 
「8枚」「1万400円ですね」

 1枚1300円、驚きの売れ行きを見せていました。

掛川市民:
「掛川市がこれで盛り上がってくれたらすごくうれしい」

 3000部限定で販売された御城印は、完売したということです。

画像: 3000部限定の御城印は完売

おやつも完売

また、毎回対局とともに注目される“おやつ”でも、地元からうれしい悲鳴が―

 藤井五冠と羽生九段の2人が1日目のおやつに選んだのが明治25年創業、市内の老舗和菓子店、「伊藤菓子舗」が手掛ける「火の羊羹(ひのようかん)」です。

伊藤菓子舗 伊藤光男店主:
「いろいろ注文の電話をいただいたり、店にもたくさんの方が見えていただいてお買い上げいただいている。とてもうれしい」

 提供されたのは、ゆず蜂蜜・掛川茶・本練の3種の味が楽しめる盛り合わせ。

 店ではそれぞれ単独で販売しているといい、9日は通常よりも多く150個を用意したそうですが開店から1時間半で完売しました。

 ようかんは店主の伊藤さんがひとりで手作りしていて、店頭のみの販売。

 しっとりとした食感と、口どけの良さがこだわりだそうです。

伊藤菓子舗 伊藤光男店主:
「ようかんは地味なお菓子だが味わい深いところがあるので、和菓子のおいしさや美しさを感じて召し上がっていただければと思っている」

画像: おやつも完売

リピートしたおやつの注文も急増

原川朋華記者:
「ホテルの中の売店には販売一時休止のお知らせと書かれています。CHABATAKEやフィナンシェの生産が追い付いていないということです」

 王将戦の反響は“勝負めし”や“おやつ”のメニュー開発を担当したホテルでも―

 去年の王将戦に続いて今年も藤井五冠が“リピート”したおやつが地元・掛川のお茶をふんだんに使ったケーキ、「CHABATAKE (ちゃばたけ)」。

 ふるさと納税の返礼品にもなっていて、去年の王将戦後には注文が前の年の16倍に急増しました。

 藤井五冠の“お気に入り”とあって、今回もすでに影響が…。

掛川市ふるさと納税推進室 佐藤行秀室長:
「問い合わせをかなりいただいていて、本日午前中で30件程度の問い合わせをいただいている。ふるさと納税の返礼品については王将戦の始まる前と比べて約5倍の申し込みがあった」

ケーキを手掛けたのが、掛川グランドホテルの宮川智子シェフです。

掛川グランドホテル 宮川智子シェフ:
「去年注文していただいてそこから予約が殺到して、私は1年間ひたすら作り続けた。その感想を1年後に聞けたときには涙が出そうになった。うれしかった」

 オンラインショップでも販売していましたが、対局1日目に完売。

 今後の入荷のめどは立っていないそうです。

画像: リピートしたおやつの注文も急増

一方で御城印の高額転売も

王将戦によるポジティブな影響が多い一方で、こんな事態も…。

伊地健治アナウンサー:
「2日間で3000部が完売したという特別限定御城印なんですが、個人で売買できるサイトを見ると何十部と売りに出されているんですよね。しかも、その値段が3000円台から、高い物だと5000円近くと、元々の値段の4倍近くで売られています。ほとんどが売り切れとなっています」

 いわゆるフリマサイトでは、王将戦限定の御城印が高額転売されていました。

 定価1300円のところ、多くは4000円前後で売られていて、ソールドアウトとの表示も少なくありません。

伊地健治アナウンサー:
「これ、まだ売れていないですけど1万円で出品されています。本当に高額転売が行われています」

 別のサイトでも…。

伊地健治アナウンサー:
「こちらのオークションサイトにもたくさんの御城印が出品されていますけども見てください。だいたい2000円台から3000円台となっていますが、この方は9000円とか、1万4800円なら即決となっています」

 “世紀の対局”に沸いた、「将棋のまち 掛川」。

 盛り上がりの一方で、望ましくない事態にも波及しています。

画像: 一方で御城印の高額転売も