【リニア】川勝知事が岸田総理に手紙…開業後の静岡県内の新幹線停車本数の調査に『注文』

静岡県 川勝平太知事(24日):「静岡県にとって必要な情報を明示していただくべく、手紙をお届けいたしました」

画像: 【リニア】川勝知事が岸田総理に手紙…開業後の静岡県内の新幹線停車本数の調査に『注文』

 川勝知事からの手紙。届け先は岸田総理です。

『品川-名古屋間』と『品川-大阪間』それぞれ調査を

静岡県 川勝平太知事(24日):「2027年から全線開業予定の2037年まで、この10年間において静岡県が享受できるメリットをご説明ください」

 岸田総理は、リニア開業後に静岡県内に停車する東海道新幹線の本数について、今年の夏をめどに調査結果をまとめる方針を示しています。川勝知事の手紙は、この調査に対する県の“要請”を伝える内容です。

静岡県 川勝平太知事(24日):「総理主導の調査は『品川-大阪間』の全線開業を前提にしたものであると受け止めている。それゆえ、リニア開業のもたらす静岡県内の停車頻度増加などのメリットについては、『品川-名古屋間』の部分開業による影響と『品川-大阪間』の全線開業による影響と区別し、それぞれについて分けて調査の上、丁寧なご説明をいただかなければならない」

 文書では「品川-名古屋間」までの部分開業、大阪までの全線開業のそれぞれの段階で、静岡県内に停車する1時間あたりの「ひかり」と「こだま」の本数や、「のぞみ」からリニアへと乗り換える乗客の割合などのデータを示すよう求めています。

川勝知事「お誘いがあれば、総理に説明ないし議論をしたい」

静岡県 川勝平太知事(24日):

Q.知事としては、名古屋までの部分開業の時点ではなかなか本県へのメリットを見いだすのは難しいと考えている?

A.「印象ではそういう感があるが、これはデータをベースにして、シミュレーションする必要があるだろうと。差し当たって2037年というのは、今から十数年後で、実際どれほどの社会情勢の変化があるかわからない。そういう一般論を、まして政府がお金を使って人を使って時間を使ってやる調査には向かない」

画像1: 川勝知事「お誘いがあれば、総理に説明ないし議論をしたい」

 リニア新幹線を2027年に「品川-名古屋間」で開業させ、その10年後に、大阪までの全線開業を目指すというのがJR東海の計画です。

静岡県 川勝平太知事(24日):「今、本当に喫緊性があると総理が思われているなら、この2027年二段階方式、これが本当に合理的であるか、現実的であるかどうかというのは、十分に検討に値するので、ここはしっかりやってもらわなければいかんということで、私の今回の質問の大きなポイントは、東京(品川)-名古屋間。これについてのシミュレーション」

Q.川勝知事は名古屋までの部分開業段階でのシミュレーションを出してもらわないと、今回の調査については静岡県にとってメリットや意味がないと捉えている?

A.「2027年に開業できたとして、その後大阪まで開業するのに目下の計画ではさらに10年かかるわけです。ですから単純に計算すれば、14~15年は品川から名古屋しかないわけです。この時にどうなっているかということは、今ここで生活している人たちにとっては、やっぱり知りたいことじゃないでしょうか」

その上で…。

静岡県 川勝平太知事(24日):
Q.今回岸田総理と文書を通じたやり取りになっているが、岸田総理と一対一で会談などをやって、知事から何か主張したり、求めたりとかは?

A.「お誘いがあれば、万障繰り合わせて、お目にかかって説明ないし、議論をしたい」

画像2: 川勝知事「お誘いがあれば、総理に説明ないし議論をしたい」