戦後初公開 戦場で徳川家康が実際に乗った「竹駕籠(かご)」を展示 静岡市・久能山東照宮博物館

徳川家康ゆかりの静岡市の久能山東照宮博物館では家康が実際に乗ったと伝わる「かご」が初展示され注目を集めています。

画像: 戦後初公開 戦場で徳川家康が実際に乗った「竹駕籠(かご)」を展示 静岡市・久能山東照宮博物館 youtu.be

戦後初公開 戦場で徳川家康が実際に乗った「竹駕籠(かご)」を展示 静岡市・久能山東照宮博物館

youtu.be

 静岡市駿河区の久能山東照宮博物館には家康の遺品や江戸幕府歴代将軍の甲冑(かっちゅう)や刀剣、書画などおよそ2000点が展示されています。

 中でも注目なのが戦場で家康が実際に乗っていたと伝わる竹駕籠(かご)です。

和田佳代子記者:
「直径20センチほどのこちらの穴は関ヶ原の戦いで鉄砲の銃弾が貫通した痕跡だと言われています。戦いの激しさが伺えます」

 竹駕籠は骨組みが竹で、屋根は「アンペラ」という植物製の簡素なつくりで、幅はおよそ70センチ、奥行き80センチ、高さ1メートルです。

来館者 男性:
「家康公が本当に乗っていたのか!ちょっと不思議な感じで見てました。これで本当に戦えるのかっていう印象を受けました」

来館者 女性:
「戦い中にこういうところに乗っているイメージがなかったのですごく意外な感じがしました」

 博物館によりますと、この竹駕籠は戦の際、馬に乗るよりも敵から目立たず、小さくて移動しやすいため使われたと考えられるということです。

久能山東照宮博物館 宮城嶋由貴学芸員:
「家康公、大人の人が1人乗れるくらいの本当にコンパクトなサイズで、結構小さいっていうふうにおっしゃっている方もいるので、そのサイズ感で家康公の体格がどうだったのか想像して見ていただけるのが良いかなと思います」

 安土・桃山時代から江戸時代までで現存している乗り物は珍しく、今回が戦後初の公開です。

 ほかにも、家康が関ヶ原の戦いで着用していたと伝わる甲冑も展示されています。

 兜の前に立てる前立が植物のシダの葉の形であることから、「歯朶具足(しだぐそく)」とも呼ばれています。

 関ヶ原の戦いや大坂の陣で勝利を収めたことから、徳川家では縁起が良いものとして大切にされてきた特別なものです。

久能山東照宮博物館 宮城嶋由貴学芸員:
「家康公が晩年に使用していたお手回り品が数多く収蔵されています。家康公の人となりとかを感じられる資料がたくさんございますので、そのあたりを見ていただけると良いかと思います」

 竹駕籠は夏頃まで公開される予定です。

画像: 戦後初公開 戦場で徳川家康が実際に乗った「竹駕籠(かご)」を展示 静岡市・久能山東照宮博物館