39世帯66人分のDV被害者の個人情報が漏洩…作業は職員1人で 過去にも同様事案「重要性を改めて認識してもらう機会設ける」 浜松市
浜松市は、7月15日にDV被害支援の対象になっている市民1人に、国民健康保険証を発送する際、誤ってDV被害者のリスト3枚を同封して発送しました。誤発送が発覚したのは4日。送付された市民から市に連絡がありました。5日に市の担当者が送付された市民の自宅に行き謝罪をし、誤って送付したリストを返却してもらったということです。リスト3枚には、合わせて39世帯66人分の個人情報が記載されていました。
リストを処分する際に枚数などを確認していなかった
誤発送の原因は、リストを処分する際に枚数などを確認していなかったことが原因で、市は今後、情報が漏えいした市民に個別に説明をする方針です。
浜松市東区 長寿保険課 青野守弘課長
Q.当然そのリストを見ながら、封入作業をしていた?
A.本来そのためのチェックリストということにはなっておりますので。それを使って情報を確認。送付先が変わっていたところなどをチェックした上で、お送りするということにしております。
Q.じゃあ、その確認作業をやっている中で…。
A.間違って、そのリストを入れてしまったという。
Q.リストが普通なくなってたら、気づくと思うが?
A.それは全て(作業が)終わった後でということになろうかと思います。この無くなったものも含めて16枚の内の3枚を入れて送ってしまった。他にもリストがあるので、そのリストだけがなくなったということに関しては、気が付いてない可能性がある。
「2人以上の目で見ることを徹底する」
作業は職員1人で行われており、確認が十分にされていませんでした。市は今後、再発防止の徹底を図るとしています。
浜松市東区 長寿保険課 青野守弘課長:「ダブルチェック等をして、誤封入というものがないような形、2人以上の目で見て行くというようなことを徹底させていきたいなと考えております」
Q.単なる誤封入じゃなくて、DV被害者の方の情報。認識がすごく甘いと思うが、その認識はどうやって変えていく?
浜松市健康福祉部 山下昭一部長:「改めて各区の担当者を集める形で、しっかりとその重要性を改めて認識してもらう機会も、しっかりと設けていきたいと考えています」
しかし浜松市では過去にも同じような事案が…。2019年、元夫にDV被害を受けた女性の居住地が記載された書類を誤って元夫に送付。女性は元夫から連絡が来るなどして、再び被害を受けることを恐れ、子どもと共に転居し、仕事も退職したということです。市は女性に対して損害賠償としておよそ64万円を支払いました。自治体によるDV被害への危険性の意識が問われます。