【静岡高校野球】3回戦の見どころはココ!

夏の静岡大会は7月20日から2日間に渡り、3回戦16試合が行われます。今回は注目カード5試合をピックアップしていきます。

御殿場南vs小山

新たな歴史を作る両校の戦い

 この夏旋風を起こしている両チームの戦い。御殿場南は32年ぶりに夏2勝を挙げました。エースの長澤煌介はサブマリン。地面スレスレの位置からストレートを使うことなく多彩な変化球のみで打者を仕留めます。小山は初戦で甲子園出場経験のある富士相手に快勝。捕手で1番打者の大岡楓顕(ふうけん)が攻守で引っ張ります。どちらも勝てば、新しい歴史を作ることになります。

磐田農VS浜松商

さらなるミラクルなるのか!?

 磐田農は14年ぶりに夏1勝を挙げ、2回戦では強豪の磐田東を撃破。ともにタイブレークを制しての勝利で波に乗っています。「本当に子供たちがよくやってくれている」と二村薫監督。3投手による継投がピタリとはまっています。対するのは古豪の浜松商。昨秋に就任した戸塚和也監督のもと、守りを中心とした粘り強さを身につけています。

東海大静岡翔洋vs磐田西

強豪に挑む公立校

 ノーシードながら、投打にバランスが良く、甲子園を狙う東海大静岡翔洋。1回戦、2回戦ともに完封で勝利し、順調に滑り出しています。挑むのは磐田西。春の県大会後から打撃を強化。各選手ともにスイングスピードが上がり、鋭い打球が外野を襲います。初戦では、2番打者の安達琉生(りゅうせい)がレフトスタンドに一発を放り込みました。
前半は投手が踏ん張り、後半勝負に持っていきたいところです。

島田商vs島田樟誠

島田ダービーの行方は?

 「島田対決」となる一戦です。島田商は初戦で静岡学園相手に逆転勝利。注目左腕の岡村シルバー魁人を打ち崩しました。2回戦でも16点を挙げて打線が好調です。一方の島田樟誠はエース・山下幸之介が140キロ前後の力強い球を投げます。島田商打線がどう山下と対峙するのか見どころです。

日大三島vs飛龍

東部の私学強豪対決

 初戦は知徳に勝利した日大三島。2年生左腕の関野巧真が1安打完封の快投を見せました。打線は上位から下位までムラがなく、どこからでも得点を奪うことができるのが強みです。同じ東部勢の私学として負けられないのが飛龍。初戦、2回戦ともに大差をつけて勝ち上がってきました。個々のポテンシャルは高く、爆発的な力を持っています。

著者 栗山司
くりやま・つかさ 1977年、静岡県生まれ。スポーツライター・編集者。雑誌『野球小僧』の編集者を経てフリーに。2012年に地元・静岡に根差した野球雑誌『静岡高校野球』を自費出版で立ち上げ、年2回発行。ブログ『静岡野球スカウティングレポート』(http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/)でも県内の野球情報を発信する。
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