風呂に入れずタオルで体をふく生活…水道・ガスが止まった被災地の9日間 静岡・熱海市の土石流災害

町会放送(5日)
「現在、水道とガスが止まっています。まだ復旧の見通しが立っていません」

画像1: 風呂に入れずタオルで体をふく生活…水道・ガスが止まった被災地の9日間 静岡・熱海市の土石流災害
画像2: 風呂に入れずタオルで体をふく生活…水道・ガスが止まった被災地の9日間 静岡・熱海市の土石流災害

 土石流により、熱海市伊豆山地区ではライフラインにも大きな影響が出ました。

浜町内会会長
「とにかく生活水が困っているという状況。(給水車が来ても)高齢者が多いから、その水を運ぶのに時間がかかる。力がいるということで、出来るかなと心配している」

画像3: 風呂に入れずタオルで体をふく生活…水道・ガスが止まった被災地の9日間 静岡・熱海市の土石流災害

 こちらで一人暮らしをする80代の女性は、足が痛み避難所に向かうことができません。

80代女性
「前日まで出ていた水が…。(蛇口ひねる)出ないんですよね」

お風呂にも入れず、タオルで体をふく生活。

80代女性
「便は流れるけど紙は流れないから、おしっこしたらこっちのごみ箱に捨てる」

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 被災地では困難な生活が続いています。災害から5日目、熱海市の斎藤市長は新しいフェーズに入ったと言及しました。

静岡・熱海市 斉藤栄市長
「これまでの緊急的対応から新しいフェーズに入ると思っている。特にライフラインの復旧、道路、また避難者がいるわけだが、そういった生活再建に少しずつ重点が移っていく」

復旧進むも…

 災害後、伊豆山地区ではおよそ1000軒で断水となりました。地元住民によって給水所が設けられるなど、断水対策が取られました。

 給水所が設置されたり、水道施設の復旧工事が進められ、少しずつ解消に向かっています。土砂が地下まで流れ込み断水が続いていたという老舗のそば店では、7日から水が出始めたといいます。

そば店:「ここがダメだったら商売本当に、お金もそうだけど、ゆでる釜もそうだけど、天ぷらをあげるところ、もうそれがダメだったら店を閉めるしかなかった。ここがあるってことはまだ望みがある。希望を持てたので、それだけ大事です。釜があるかないかで蕎麦屋は」

画像: 復旧進むも…

 伊豆山の住宅でも、9日の夜から水道が復旧したといいます。

80歳の女性
「水の大切さは普段分からない。当たり前に使っていたけど、今回は水が出た瞬間すごくうれしかったです。何とも言えない感激でした」

ただ、今も186軒で断水が続いています。