「崩落は予想していなかった」 元市職員が証言 土石流災害の原因を調査する百条委員会で 静岡・熱海市
去年7月に起きた静岡県熱海市の土石流災害の原因を調査している熱海市議会百条委員会で7日、盛り土付近の開発の許認可に関わった元市職員が「崩落は予想していなかった」などと証言しました。
7日開かれた9回目の百条委員会では、崩落の起点とされる盛り土付近の開発許認可に関わった元市職員2人と前の土地所有者の関係者2人が参考人として証言しました。
市の元職員は規制を超える盛り土を確認したとした上で「業者に土砂を搬入しないよう再三指導したが、止めることができなかった。大規模な崩落は予想していなった」と話しました。また、盛り土への関与はなかったとしている前の土地所有者については、工事に積極的に関与していたと証言しました。
さらにもう1人の元職員は業者が提出した工事の届け出に空欄があったにもかかわらず、受理したことについて「突き返してもこっそり開発される可能性があったので、受理して指導したほうがいいと思った」と話しました。
百条委員会 稲村千尋委員長:「普通、関係部署の方なら(崩落の)危険性は十分理解できたと自分は思う。元職員の説明からそのへんの認識がなかったのは残念に思っている」
8日の百条委員会では斉藤栄市長が参考人として証言します。