土石流災害の遺族らが58億円求める訴訟 静岡・熱海市も原告側に補助参加…市議会で可決 斉藤市長「被害者支える仕組みが整った」
去年7月の土石流災害の遺族らが起こした民事訴訟に、静岡・熱海市が原告側として補助参加する議案が、9日開会した市議会で可決されました。
議長:「本案は委員長報告の通り決することに賛成の議員の起立を求めます。全員起立であります」
9日開会の市議会6月定例会で可決されたのは、土石流災害の遺族らが起こした民事訴訟に市が原告側として補助参加する議案です。この裁判は遺族ら84人が盛り土のあった土地の現在と前の所有者らに対して、58億円余りの損害賠償を求めているのものです。5月の第1回口頭弁論で被告側は全面的に争う姿勢を示し、県と熱海市などに対し裁判に参加するよう「訴訟告知」を行なっていました。
熱海市 斉藤栄市長:「これで被害者の皆様を市として裁判上お支えすることが、形として仕組みとして整ったことは一歩前進だと考えております」
熱海市の補助参加が決まる一方で、静岡県は「被告側の答弁書が出そろっておらず、争点が整理されていない」などとして現時点での裁判への参加を見送っています。