【中継】土石流災害から3カ月 11世帯18人が避難生活 復興にはまだ時間が… 静岡・熱海市
静岡県熱海市の土石流災害から10月3日で3カ月です。現地では遺族や被災者が犠牲者を悼み、黙とうを捧げました。中継です。
斉藤慎一朗記者
「土石流が発生した現場です。3カ月が経過し、土石流が流れた痕には草が生えて、緑色になっている部分があります。土砂の量はかなり少なくなり、家があった場所にははっきりと土台がみえる状態になっています」
3日午前、熱海市の伊豆山地区で、消防に最初の通報があった午前10時28分に遺族や被災者が黙とうを捧げました。土石流では26人が死亡し、現在も太田和子さんの行方が分かっていません。
被害者の会副会長 太田滋さん:「なぜこういうことが起きちゃったのかを含めて、早くそれが解決して、熱海全体でより良い方向に進んでいく算段ができればいいなと思っています」
市は被災した地域を災害基本法に基づく警戒区域に設定し、住民の立ち入りを禁止していて、10月2日時点で11世帯18人が宿泊施設で生活を続けています。
起点となった盛り土をめぐっては、遺族の瀬下雄史さんが現在と前の土地所有者を業務上過失致死などの疑いで刑事告訴。9月には、遺族ら70人が土地所有者らを相手取り、損害賠償32億円余りを求めて提訴するなど土石流発生の原因究明と責任追及についても動き出しています。
現場近くに住む人は「夜になると被災した部分だけ住宅の明かりがなく、寂しい」と話します。3カ月が経過しましたが、被災地の復興にはまだ時間がかかりそうです。