土石流被災者らが別のホテルに移動 静岡・熱海市で約360人の避難生活続く
別の2つのホテルへ移動
大沼淳己記者:「2週間滞在していた避難所のホテルをあとに、いくつも荷物を抱えてバスに乗り込んでいく」
避難生活も2週間以上が経過したきょう、別のホテルなどへ移動するため身支度を済ませた被災者らがバスに乗り込みました。
きのう時点で451人が熱海市内のホテルで避難生活を送っていましたが、受け入れ期限がきょうまでだったことから。市は被災者を別の2つのホテルに移すとしていました。
藤井章人記者:「避難している人たちを乗せたバスが、ウオミサキホテルに到着しました。こちらにはおよそ180人が避難するということです」
2つのホテルには、自宅の損壊などにより戻るのが難しい被災者がおよそ180人ずつに分かれて入ります。ホテルはそれぞれ来月6日までと来月末まで貸し切りとなっています。
別のホテルに移動したAさん:「もう家に戻れないのではないか。いまも捜索している状況だから。これからの生活をどうするかもあるし、自治会もどうなるか分からない」
別のホテルに移動したBさん:「感謝の思いはいっぱい。早く自宅に帰れるように楽しみにしながら避難生活を過ごしたい」
そのまま自宅へ戻る人も
一方そのまま自宅に戻ることを決めた被災者もいます。
避難先のホテルから2週間ぶりに帰宅した住民夫婦。自宅があるのは土石流が発生した現場からおよそ500メートルほどの場所です。
妻:「(物が)いっぱい」
夫:「何もしないで出たからね…」
留守にしていた家の中を確認し、部屋の片づけを始めましたが…。
妻:「掃除しても掃除しても砂埃がいっぱい。これから片づけないと。元の生活に戻るまで時間かかるかな。テレビもまだつかない」
おとといから立ち入り禁止区域の一部が解除されたことなどを受け、今回自宅に戻る選択をした人は60人ほどいます。ただ発災から2週間以上が経過した今もなお、360人が避難生活を余儀なくされており、生活再建への一層の支援が求められています。