「笑顔がいつか戻りますように…」土石流被災地にカフェ開店 コンセプトは「人をつなぐ場所」静岡・熱海市
クラウドファンディングで目標を超える680万円が
国道135号にかかる逢初橋。その近くに15日にオープンした「あいぞめ珈琲店」。コンセプトは「人をつなぐ場所」。去年7月に発生した土石流災害。自宅が警戒区域の中にあり立ち入りが禁止されているなどの理由で今なお、134世帯、240人がふるさとを離れた生活を余儀なくされています。そんな被災者たちが気軽に立ち寄れる場所に…。地元のボランティア団体の代表・高橋一美さんらが出店を決めたのは半年前のこと。
復興支援団体テンカラセン
高橋一美代表:「観光客の方も来て、地元の方とつなぐ場所にもしてもらいたい」
出店資金は去年、クラウドファンディングで募り目標を超える680万円が全国から寄せられました。
復興支援団体テンカラセン
高橋一美代表:「約400人弱の方のご支援で集まりました。もう感謝しかないです」
構想から半年。店内にあるコースター。「伊豆山のみんなが楽しくすごせますように」「笑顔がいつか戻ってきますように」
住民:「ご苦労さま、どうですか。きょうはあいにくの雨で」
店員:「そんな簡単に綺麗な光景は見えないよ?」
店では、コーヒーなどドリンクはおよそ10種類、そのほか、フレンチトーストなども楽しめます。
客:「(伊豆山にカフェが)なんにもなくなってしまったので、お店が一つでも出来て見にきました」「やっぱり、ここ(伊豆山)から出た人たちは慣れない環境にいると思う」「他のとこへ住居が移って外に出ても、知っている人がいないと聞く。寂しいとか。ここがそういう場所になれればって思います。」
誰もが気軽に利用できる店に…工夫を凝らした店内
復興支援団体テンカラセン
高橋一美代表:「ここはそのまま、車イスのまま、足の悪い人、車イスのまま座れるような席になっています」
さらに、店につながる階段には、昇降機を付けました。
復興支援団体テンカラセン
高橋 一美 代表
「本当に災害当初からがむしゃらに突っ走っきたので、本当にここまでこれたことが凄く不思議であり」「本当に1人じゃ何も出来なかったので、みなさんの力を借りてご支援頂いて、ここまで来れたなと、そんな思いです」
復興への長い道のりはまだ始まったばかり。「あいぞめ珈琲店」がその拠点となれば。災害の発生から9カ月が経ちました。