熱海土石流 応急排水工事が完了「通常の雨なら崩落防げる」費用は前の土地所有者に負担求める 静岡県
静岡県は、大規模な土石流が発生した熱海市の逢初川の最上流部で行っていた応急排水工事が完了したと発表しました。
県の難波喬司理事が、会見で明らかにしました。県によりますと、逢初川の最上流部には不安定な土砂が残っていて、県ではさらに水が入り込むのを防ぐため、4月28日から6月2日まで応急排水対策工事を行いました。地下水、表流水双方にそれぞれ60メートル以上の排水路を設けたということです。
静岡県
難波喬司理事:
「通常の雨であれば、崩落は防げると思っています」
県は、この場所をあす被災者や遺族を含む近隣住民30人あまりや報道機関に公開する予定です。また、今回の工事の費用については、前の土地所有者に負担を求める方向で検討中ということです。また、1999年の砂防堰堤整備の際、逢初川最上流部周辺を県が砂防指定地として国に申請しなかった事については、改めて国に法令解釈を確認するなどして「妥当であった」と強調しました。当時、地権者の同意が得られなかったことや、森林法による規制対象地域となっていたことで砂防法による重複規制は必要ないと判断したのは、県の行政裁量の範囲内と結論づけました。