死者27人行方不明1人の土石流災害 民事裁判の原告84人に…計58億円請求 初弁論は5月の予定 静岡・熱海市
静岡県熱海市の土石流災害を巡り、遺族らが盛り土の現在と前の土地所有者らに損害賠償を求めている訴訟について、新たに14人の遺族が原告に加わることになりました。
この裁判は、土石流の遺族らが熱海市伊豆山で崩落した盛り土の現在と前の土地所有者らに対し、伊豆山という地域が失われたなどとして損害賠償を求めているものです。この原告団にはこれまでに70人がいますが、新たに14人の遺族が加わってあわせて84人となり、損害賠償の請求額はおよそ58億円にのぼることになりました。一方、被告には現在の土地所有者の関連会社1社が追加されるということです。
現在の土地所有者の代理人を務める弁護士は、取材に対して「現所有者は出廷しない予定だが、証人尋問になれば行く。正々堂々と対応して、妥当な解決を目指す」と話しました。
原告側の弁護士によりますと、この訴訟の第1回口頭弁論は5月18日に静岡地裁地裁沼津支部で行われる見通しで調整が進められています。
熱海市の土石流災害では災害関連死を含め27人が犠牲になり、いまだ太田和子さんの行方が分かっていません。