被災者「早くストップしていれば、こんな人災起こらなかった」 被害者の会設立し提訴を検討 静岡県熱海市土石流災害
静岡県熱海市で土石流が発生してから、あす3日で1ヵ月。発生後初めて、被災者が集まって会見を開きました。
熱海市の災害現場では、土砂やがれきの撤去作業とともに、いまなお行方不明者の捜索が行われています。土石流による死者は22人で、未だ5人の行方が分かっていません。
こうした中、土石流で家族を失ったり、自宅が被害を受けたりした被災者およそ10人が2日、会見を開きました。今回の土石流災害をめぐって、被災者が集まって会見を開くのは初めてです。会見でまず挙がったのは、被害を拡大させたとされる土石流の起点付近の盛り土をめぐる県や市の対応への批判です。管理が不十分だったと指摘しました。
被災者団体:「なぜここまで、10何年前からあそこはいろいろなものが入っているとはっきり聞いた。何回も聞いた。それを黙認していた県と市、特に憤りを感じる。もっと早く工事などをストップしていれば、こんな人災は起きなかったと思っている。なぜ止められなかったのか」
盛り土をめぐっては静岡県が2つのチームを設置し、行政手続きの経緯や崩落のメカニズムなどを詳しく調べています。
会見を行った被災者らは、今後「被害者の会」を立ち上げ、静岡県や熱海市、それに盛り土を行った業者などに対して、損害賠償の請求も検討しているということです。