静岡県“小康状態も増加の兆し” 相次ぐ学校クラスター「感染拡大につながるか注視」

静岡県内の感染状況は3カ月近く落ち着いた状況が続いています。

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ワクチンの接種率は1回目が77.5%、2回目が76.5%となっていて、すべての年代で全国平均を上回っています。

そうした中、気がかりなのが…。

県健康福祉部 後藤幹生参事:
「人口10万人あたりの1週間の新規感染者数は11月下旬は0.1人といった感じでしたけども、本日は1.35人ということで、10倍ぐらいに増えているということが言えると思います。このまま第6波といいますか、そういった感染拡大につながっていくのか、また減ってくるのかということを注視したいというふうに考えています」

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小康状態といえる感染状況ではあるものの、県内の新規感染者は増加傾向にあります。その要因となっているのが子どもを中心とした感染の広がりです。

県によりますと、今月1日から10日までに県管轄で感染が確認された45人のうち、ワクチンを接種していない成人が3人、2回接種していた人が17人でした。

接種の対象にならない12歳未満は25人で最も多く、全体の55.6%を占めています。

画像: 静岡県健康福祉部の後藤参事(10日)

静岡県健康福祉部の後藤参事(10日)

県健康福祉部 後藤幹生参事:
「ワクチン接種対象外の子どものコロナ感染者が増えてきた。12歳未満の子どもと同居されているご家族の方、大人の方はもしまだワクチンの接種を考えていて、打ってない方がいたら、健康上可能であれば接種をお願いしたいということになります」

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県内では先週、富士市と静岡市の小学校で2つのクラスターが発生。富士市のクラスターはデルタ株によるもので、児童21人の感染が確認されています。

一体なぜ、このタイミングでクラスターが発生したのでしょうか。その可能性として、県の後藤参事は第5波とは異なるデルタ株の存在を挙げました。

県健康福祉部 後藤幹生参事:
「どうやら県内の生き残りではなくて、県外から入ってきたのではないかといった国立遺伝学研究所の意見もありますので、ちょっとまた生きのいいデルタ株があるといいますか、広がる余力があるような、古くない株が入ったんじゃないかと個人的に考えている」

また、静岡市の小学校クラスターではこの土日にかけてさらに感染が拡大。

陽性となった児童は5人ですが、その親族らの感染が相次いで確認されていて、二次感染者を含む一連の感染者は18人となりました。

県危機管理部 杉山隆通危機報道官:
「ここに来て、ワクチンを接種していないというかできない子どもたちを中心に感染が拡大しているということがわかってきました。子どもさんを預かる施設、それから子どもさんの活動の場。こういったところでの対策が重要だということであります」