担当者「ネット、電話の混雑も解消…」 はがきでワクチン接種予約 静岡・富士市
各地で予約をめぐるトラブルが後を絶たたない中、『逆転の発想』で乗り切ろうと動き出した自治体があります。静岡県富士市です。富士市でも、予約電話が殺到してつながりにくかったり、高齢者からインターネットの予約方法がわからないという声が上がっていました。
そこで、富士市が発表した新たな予約方法が「はがき」です。
富士市健康政策課 渡辺浩仁課長
「ネット、電話についてはひどく混雑しているので、このはがきを使っていただくことによって、ある程度そちらのほうも解消するだろうし、何度も電話する必要がなくなる」
富士市では、75歳以上のまだ予約が完了していない高齢者2万5000人を対象に、26日から「はがきの申込書」を送付します。はがきが届いた高齢者は、そこに書かれた市内5つの集団接種会場から希望する会場を記入します。日時は選ぶことはできません。書いたはがきは、本人や家族が来月4日までに各地区の「まちづくりセンター」に持参して、提出します。
そうすると来月14日までに、今度は富士市から決まった日時と接種会場を記載したはがきが送られてくるといいます。はがきで伝えられた接種日時で都合が悪い場合は、電話で変更することができます。
つまり、「自分で予約を取ってもらう」方法から、希望する会場だけ聞いて、あとは「市が会場と日時を振り分けて指定する」というまったく逆の発送を取り入れたのです。
富士市健康政策課 渡辺浩仁課長
「多くの方が(日時を)変更したいということはないと考えている。ある程度時間に融通が利く、都合を合わせることができるということなので、今回こちらで日時を指定した場合でも、ある程度受け入れていただけると思っている」
富士市では、およそ3万6000人いる75歳以上の高齢者の予約率が26%にとどまっていて、これまでの電話とインターネットに加えて、このはがきを使った予約方法の導入で、ワクチン接種を加速させる方針です。