新規感染者は1週間で2万8519人…前週より1万2000人以上減少 「全数把握」に川勝知事「患者目線が欠けている」 /今週の静岡

 静岡県内では2日までの1週間で、新たに2万8519人の新型コロナウイルス感染者が確認されました。前の週の同じ曜日を、毎日下回り、先週から1万2千人以上減少しました。

画像: 新型コロナ減少傾向続く 新規感染者は1週間で2万8519人…前週より1万2000人以上減少  /今週の静岡 youtu.be

新型コロナ減少傾向続く 新規感染者は1週間で2万8519人…前週より1万2000人以上減少  /今週の静岡

youtu.be

 県全体の病床使用率は2日時点で59.1%。地域別では西部が45.3%、中部が76,2%、東部が57.6%となっています。重症患者は5人で、重症病床使用率は11.6%です。

川勝知事は「全数把握維持」の方針

 2日、県の会見で後藤参事は…。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「発生届の提出する対象外になる方が、8割とか7割5分ぐらいいらっしゃることは間違いないです」

 話題になっているのが、感染者の「全数把握」について。岸田総理は全国一律で見直す方針を示しました。

岸田文雄総理大臣(8月27日):「全数届け出の見直しについては、専門家の意見を踏まえ、ウィズコロナに向けた、新たな段階への移行策の一つとして進めるものであり、もとより全国一律で導入することを基本として考えております」

 一方で、移行前でも都道府県独自に見直しの前倒しができるといいます。そして、2日から異なる運用に踏み切った自治体も…。宮城、茨城、鳥取、佐賀の4つの県では、「全数把握」の対象を高齢者や重症化リスクの高い人などに限定しました。

 静岡県も見直しに舵を切る可能性はあるのでしょうか。1日、全国知事会に参加した川勝知事は―

画像: 川勝知事は「全数把握維持」の方針

静岡県 川勝平太知事(1日):「今回の政府の対応は、発生届に関わる業務負担の軽減にのみ着目されておりまして、患者目線ないし感染対策の目線が欠けているのではないかと存じます。発生届の対象をリスクの高い人に絞るということについて異論はありませんが、届け出がない方に対してコロナ患者として、その方たちにも適切な医療を届けるという明確なメッセージをお示してくださらないと、業務過多を解消するために切り捨てられたと受け取られかねないという懸念がございます」

 川勝知事は全国一律で見直しが行われるまで、県内では全数把握を維持する考えを示しました。

静岡県 川勝平太知事(1日):「県によって対応が異なり混乱を生んでいるということで、政府としてはそれを解決するために一律の方法・基準をまとめるべきだと。重症化された方を大切にするとともに、感染した方、自覚がなくても感染した方に対して、どういうケアができるかということも合わせて政府としてはその対応・基準を示される必要がある」

 政府は9月中旬にも全数把握の見直しを全国一律で導入する方針です。

 さらに政府は、症状がない人が、マスクを着用するなど感染対策をしていれば「買い出し」などの外出を認めるかどうか、検討していることも明らかにしました。

岸田文雄総理大臣(8月27日):「感染者であっても、待機している途中で外出を可能にするうんぬんの対応でありますが、しっかり議論を行ったうえで結論を出していきたい」

「新しいワクチン待つより現行ワクチン打って」

 様々な取り組みが検討される中、今週、新たなワクチンについても進展が…。

画像1: 「新しいワクチン待つより現行ワクチン打って」

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「新しい2価ワクチンもおそらく副反応は同じ程度、同じような強さの副反応も腫れ具合とか熱が出る具合とか、それが発生する頻度も同じぐらいに思う。(新しい)ワクチンの接種を待ってる間に、まだまだ1日3000人、4000人という感染者が発生しているので、そのうちの1人になってしまうかもしれない。そうした場合に重症化するリスクがある。現行のワクチンをきちんと5カ月という間隔が空いて打てる人は3回目、4回目を打っていただくのが正しいと思います」

 2日の会見で新しいワクチンに言及した、県の後藤参事。これについては、岸田総理も…。

岸田文雄総理大臣(8月31日):「今回コロナに感染して強く感じたのは、ワクチンの有効性です。ワクチンの4回目接種を済ませていたことで軽い症状で済みました。自らの実体験を踏まえ皆様には引き続きワクチン接種にご協力をお願いするとともに、10月から開始予定のオミクロン対応の新たなワクチンの接種について、その開始をさらに前倒しすることといたしました」

画像2: 「新しいワクチン待つより現行ワクチン打って」

 オミクロン株に対応した新しいワクチンの接種について、当初想定していた10月半ばから前倒しすることを明らかにしました。今月中にも開始する方向で調整しているということです。対象は2回目までの接種を終えた18歳以上で、現在主流となっている「BA.5」にも効果があるとされています。