【新型コロナ】クラスター認定の榛原総合病院が会見「市中感染で起きるようなことが静かに起きていた」 静岡・牧之原市
きのう、牧之原市の榛原総合病院で行われた緊急会見。これまでに8人の新型コロナ感染が確認され、クラスタ―と認定されました。
病院の感染対策チームが行った経緯の説明と分析は、非常に詳細なものでした。
●会見
「12月1日に退院予定の患者さんを検査したら無症状で陽性と出た。ここから始まりました。何らかの症状があったわけではなく、今まで通りに検査をしてみたら陽性になった。」
8人の感染者は、全員、リハビリテーション病棟の入院患者で、90代が3人、80代が2人、60代が3人です。6人が無症状で、2人に発熱などの症状があるということです。
● 会見
「つまりここで起こっていたことは市中感染で起こるようなことが病院のリハビリ病棟の中で静かに進んでいた、そんな感じなんですね。無症状の人が静かに水面下で増えていって、ある程度増えたところでダーっと増えた。というのが現状の理解です。今回私たちは8名の感染者を現時点で現時点で出してしまいました。今後もおそらく複数名出る可能性は否定はできません。今それを見張っている段階です」
病院ではこれまでに、他の病棟を含め、すべての入院患者と職員およそ800人の検査を行ってきました。
ただ、陰性と判定されても、その後の再検査で陽性となった患者もいたため、引き続き陰性者の再検査を進めていくとしています。
● 会見
「Q:感染経路は今のところ不明ということでよろしいでしょうか?」
「長期入院の患者様の感染ですので当然院内感染を強く疑っています」
「感染最初の入り口に関しては、正直まだ謎のまま」
「1つの可能性としては、スタッフその他もろもろ何らかの症状の保菌者がいまして、その者より感染が広がり、なおかつすでに治癒、PCR 陰性化しているというような可能性は否定できないかと思います。第2の可能性は患者の厳重な移動制限はしていませんでした」
「院内感染の疑いが強い」とした病院側。
一方で、感染者が出たリハビリテーション病棟の入院患者は、回復期のため、面会は禁止にしていましたが、院内を歩いたり、階段をのぼったりおりたりする訓練などを行っていたということです。
●会見
「ちょっとベッドに寝ときなさい、部屋から出ちゃ駄目です。というようなことを現時点は当然しておりますけれども、そういうことができなかったというのは反省すべきというか、これからそれが治った時にどういう風にリハビリをして良いものなのか、反省しつつ悩んでいるというのが正直なところです」
榛原総合病院は、稼働ベッド数268床を持つ榛原地域を支える中核病院ですが、今回の事態を受け緊急性が高い患者を除き、救急車の受け入れを原則停止しました。
これまでクラスターが起きた県内の病院は、差別や風評被害に苦しんできました。榛原総合病院でも既にこんなことが…。
● 会見
「職員の家族が、学校に行けない、断られたりとか、患者さんのこともありながら身内のことを申し上げて本当に心苦しいところではありますけれど、ご理解頂行けたらと思います。本当に申し訳ありませんでした。治療に全力を尽くしますのでよろしくお願いいたします」