感染者は減少も医師「現場は実感がない」…「緊急事態宣言の効果がかなり出ている。宣言は解除しないで」 静岡県
緊急事態宣言の効果は「かなり出ている」
浜松医療センター 矢野邦夫医師:「最近の感染者の減少は、1つは緊急事態宣言によって人の動きが少し減ったこと。皆さん今、結構厳しい状況にあることを把握されて感染予防を一生懸命されているんじゃないか。その2つが効果が出ているような感じがします」
Q.緊急事態宣言慣れしている地域と比べて、静岡県は宣言の効果が出ているという認識ですか?
A.「かなり出てますね。私、ここまで出てくるとは思っていなかったので、これはうれしいことかなと思っています」
また、感染者数の減少幅についても、先週土曜日からは前週の50%前後となっていて、減少のスピードが加速しているようにも見えます。
浜松医療センター 矢野邦夫医師:「おそらく、緊急事態宣言プラス、ワクチンの効果が見え始めていると思っています。緊急事態宣言が解除されてしまうと、皆さんが安心されてしまう。それを恐れています」
静岡県などに出されている緊急事態宣言は12日に期限を迎えます。政府は東京など1都3県について延長する方向で調整に入っていて、関西3府県と東海3県などについても延長を検討しています。延長幅は2週間から今月いっぱいとする案が出されていて、9日にも政府対策本部で決定される見通しです。
現在、宣言の延長は大都市部を中心に検討されていて、静岡県については、今のところ延長か解除かの情報は入っていません。場合によっては解除という可能性もあるのでしょうか。
医療現場はまだ感染者減が実感できない
浜松医療センター 矢野邦夫医師:「解除という可能性はあると思いますけども、それはできれば避けたい。というのも、今回解除されると首都圏とか愛知県の方から人が流れ込んできて、再び静岡県でも感染者が増えるんじゃないかと思う。解除してほしくないなという強い気持ちを持っています」
静岡県のコロナ専門家会議の委員でもある矢野医師は、川勝知事に、宣言の延長を政府に要請してほしいと語りました。
浜松医療センター 矢野邦夫医師:「今入院している患者さんのほぼ全員がハイリスクであること、半数が酸素(投与)が必要なんですね。ですから、感染者の数が減るということを実感しているかもしれませんが、病院のほうは全然そういうことではなくて、医療の現場が今どんな状況かということをご確認いただいて、最終的に判断してほしいと思います」