1週間で感染者が1.7倍…県担当者「尋常じゃない数値。医療が機能しなくなるレベル」 専門家「1日600人もありうる」 静岡県
「一日の新規感染者数を更新したよりも強調したいのは、1週間で1475人ということは平均1日200人超える210人が平均して発生している。尋常じゃない数値。1週間の新規感染者数の比較が1・7倍という強烈なスピードで日々増え続けている。どのくらい強烈かというと、いま1日平均210人は来週も1.7倍で増えると1日平均350人となる。300人を軽く超える一日平均が。その次の週も1,7倍のペースが変わらなければ、500人を軽く超えて600人にせまる。完全に医療が機能しなくなるレベル」
県の後藤参事は、1.7倍という急激な感染拡大というペースが続けば、来週には1日350人、再来週には600人に迫るとの見通しを示しました。まさに「感染爆発」という状況です。
専門家「検査できる上限を超え、検査できない感染者が多くいる日が近い」
静岡県コロナ専門家会議のメンバーである、浜松医療センターの矢野医師は、「静岡県で1日600人は十分ありえる数字」としたうえで、さらに深刻な事態が予想されると指摘します。
矢野邦夫医師
「(600人は)十分あり得る数字だと思っている。そこくらいまで一気に上がっていって、それ以後は少し数は頭打ちになる、増え方が少し頭打ちになると思う。これは決して感染者の増加が減ったわけではなく、保健所が検査する上限を超えて、検査できなくなってくると思う。その裏には検査できない感染者が数多くいる日が近々やってくるんじゃないかと思う」
県全体の病床使用率も、きのう時点で46.8%まで上昇し、「ステージ4」の50%に迫っています。実際の医療現場では…。
矢野医師
「第4波とかなり違っている。今回の第5波に関しては入院してくるのが50歳から65歳の間のワクチンを打っていない方が、肺炎がかなり悪化して入院しているか、50歳未満のBMIが30を超えるような肥満の方が入院している状況なので、かなり入院患者の内容というか年齢層は変わってきている」
1日600人の感染者も予想される中、現在、県内で確保されているコロナ病床は500床あまりしかありません。県は「医療崩壊」への強い危機感を示しました。
後藤参事
「症状が改善して肺炎が収まってきて再度悪化することがないと分かれば、後方病院の方にまだ発症してから10日の感染するかもしれない期間が全部あけてなくても、後方医療機関、後方病院の方に早めに出すということで、回転率をあげることで見かけの病床を増やす方法を考えている」