感染広がる静岡市 「夜の街」1000店対象にPCR検査実施へ クラスター起きた店の公表求める声も
静岡市随一の歓楽街「両替町」。本来であれば忘年会シーズンでにぎわう両替町通りも、今年は閑散としています。
静岡市 田辺信宏市長(先月27日):「中心市街地における当該店舗の従業員を対象にして、PCR検査を無料で実施していきたいと思う」
この街で大規模なPCR検査が行われることについて街の人は?
沼津市40代男性:「PCR検査で両替町の店が安心だっていうことを伝えることをしないから、皆が不安になってこんな感じになっちゃうんじゃないですか?」
Q:風評被害あるなって感じます? この人通り見ると…
沼津市40代男性:「風評被害の何物でもないんじゃないですか? これを解消するのが市長の力だと思います。市長が何もしないからだと思います」
店名公表求める声も…
さらに、クラスターが起きた店の店名公表を求める声も…
静岡市30代女性:「店にとっては、(店名公表は)痛いだろうけど、お客としては安心して行けますよね」
静岡市60代男性:「(店名公表すれば)自分も感染しているかもしれないと判断がつくじゃないですか。それを確認するためにも、すべて公表した方がいい」
両替町にある音楽と酒が楽しめるダイニングバー。こちらでも風評被害が出ているといいます。
店主:「全体で両替町と言われてしまうと、換気とか徹底してやってる所でも、両替町にある店が全てダメみたいな形になってしまうので」
Q: 現状のお客さんの入りとかは変化はありました?
店主:「そうですね。先週だと大体3分の1は落ちている感じですね」
市内でクラスターが発生したことにより、すでにあった忘年会の予約で、取り消しになってしまったものもあるそうです。
店名公表した店は…
そして今、議論となっているのが、静岡市におけるクラスターが起きた店の店名公表の是非です。
林アナ:「『手品家』静岡店に来ました。『手品家』と言いますと、7月末に浜松店で新型コロナウイルスのクラスターが発生しました。こちらの静岡店とクラスターが発生した浜松店は、一時休業しました。現在は営業を再開されているということで、店名を公表した際の周囲の反応などについて聞いてみたいと思います」
手品家はマジックを見ながら酒と食事を楽しむ店。両店のオーナーは…。
オーナー:「浜松市からは条件が出されていまして、この条件をクリアすれば、店名公表はないというお話をいただいていたんですけれども、翌朝、無条件で店名を公表するという報道がありましたので、それが店名公表に至った経緯になりますね」
林アナ:誹謗中傷とかもありましたか?
オーナー:「なくはないというのが正直なところで、SNSでうちとは全く別の完全に閉まっている店の写真を使って「手品家」閉店というような表現をされたりとかはありましたね」
林アナ:店名公表をして良かったことはありますか?
オーナー:「営業再開に至るまでに万全な対策をしないと営業再開出来ないので、もうこれ以上対策出来ない、これで出たら仕方がないという所まで、対策を強化するいいきっかけにはなったと思います」
クラスターの発生からおよそ1カ月間、休業し、感染対策を徹底して営業を再開させました。ドアノブや机など手が触れるところの徹底的な除菌や、部屋の換気。
さらに、手品をする時にも工夫が…。
手品をする際にも工夫が…
店長:「その手(模型)を使って、カードを1枚タッチしていただいてもよろしいでしょうか?」
林アナ:「これでタッチするんですか! なるほど、これだと接触避けられますね。そしたらそうだな…これで」
店長:「こちらのカードよく見て覚えて下さい。(ハートA)。ちなみにダイヤの9、これは選んだカードではないですか? このカードを後ろからタッチしてもらってもいいでしょうか?」
林アナ:(模型の手で)タッチ
店長:ちなみに選んだカードは?
林アナ:ハートのA
店長:「これがもしハートのAだったら大きな拍手!」
林アナ:えっ!なんで?
クラスターと店名公表の両方を経験した「手品家」。その経験を私たちは今後のコロナ対策に生かしていく必要があります。