1週間の新規感染が最多の4万262人…死者も最多50人 病床使用率は実質100%超 「救急搬送困難事案」も増加 静岡県
「受け入れ病院以外にも入院患者」 実質は病床使用率100%超
20日時点の病床使用率は、県全体で79.2%(重症病床30%)となっていますが、その実態について。
静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(19日):「県病院協会の方から指摘もあったが、受け入れ病院の確保病床以外の病棟の病床に入院されているということになるので、100%を超えているという状況」
県内の感染者は、20日までの1週間で、初めて4万人を超える事態となりました。特に、17日からは4日連続で7000人を超え、死者も1週間で最多の50人が確認されています。
静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(19日):「お盆期間中の人流対人接触の増加を反映していると考えている」
医療提供体制のひっ迫も続いています。
17日、川勝知事の元を訪ねたのは、県医師会の紀平幸一会長と県病院協会の毛利博会長です。語られたのは医療現場の実態です。
静岡県病院協会 毛利博 会長:「入院後にコロナ感染症が判明し、入院を継続せざるを得ない患者の増加によって、多くの病院がコロナ病床以外の病床でコロナ患者をみていて。(16日時点で)これを加えると確保病床数を分母とした場合に静岡県の病床使用率は実に115%。要するに100%を超えていることになる」
一般病床に入院している患者の感染が相次いでいることなどから、用意されているコロナ病床よりもコロナに感染している入院患者は多いというのです。
会長らは、これまでコロナ患者を受け入れていなかった病院にも1つの病院につき3床ずつ病床を確保することなど、協力を促してほしいと県に求めました。
静岡県 川勝平太知事:「両会長がお越しいただいたということ自体が、今の状況の深刻さを物語っていると受け止めている。医療従事者全体を守っていくという方向性は見えてきた」
「救急搬送困難事案」増加
さらに、深刻さを増しているのが、救急搬送の状況です。
静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(12日):「搬送先が30分以上、あるいは4つ以上の病院に連絡しても見つからなかったという困難事案の発生件数も、直近の1日からの一週間では84件になっていて、そのうち約7割がコロナ関連と。去年と比べると10倍近く、9倍ぐらい増えているという状況」
県によると、救急車の出動件数は去年の8月第一週は3237件。今年は同じ期間で4294件と、大幅に増加。救急車で患者を速やかに搬送できない「救急搬送困難事案」も増加しているといいます。
今後については。
静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(19日):「9月になると学校が再開するので、若い年代が増えてくることも考えられる。救急搬送に時間がかかる救急搬送困難事案もあったが、可能性もございますので、通常の医療をスムーズに受けられない可能性が高まっている状況なので、熱中症や水・山の事故、交通事故等は注意して予防を回避していただきたい。高齢の方の死亡も増えているので、ぜひとも高齢の方にうつさないような注意をお願いしたい」