【新型コロナ】病床使用率59.1%…専門家会議「レベル3に上げる」 しかし結論は「レベル2に据え置き」 そのワケは… 静岡県

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(1日):「専門家会議の意見は一致して、レベル3に上げないと静岡が大変なことになるというご意見でした。それを真摯に受け止めて、今後対応を検討してまいります」

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 2月1日の専門家会議終了後、このように話していた県の後藤参事。しかし…。

国の規定は「最大確保病床」が基準

画像1: 国の規定は「最大確保病床」が基準

 県内では3日時点で567の病床に335人が入院していて、病床使用率は59.1%と、ひっ迫が進んでいます。一方、国がレベル3引き上げの目安としているのは最大確保病床での病床使用率が50%を超えた場合などとされていて、その場合、静岡県の病床使用率は44.6%。基準に達していないことから、国との協議を経て、据え置くことを決めたとみられます。

画像2: 国の規定は「最大確保病床」が基準

 ただ、県の専門家会議では冬場に増加する新型コロナ以外の患者への対応もあり、コロナ用病床はこれ以上増やせず、実質的に国の基準を超えているとしていて、県も同様の考えを共有しているといいます。

冬場は一般の患者も多い 

画像: 冬場は一般の患者も多い

 県専門家会議の委員を務める、浜松医療センターの矢野医師は―

浜松医療センター 矢野邦夫医師
「もともと1月2月は病院が非常に多忙だが、これはコロナに関係なく昔から。心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、肺炎で病院はいっぱいで、たまに救急車が止まることもあった。それに加えて今回のコロナ病床ができて、コロナのためにベッドを空けないといけない。ということは、その分だけコロナ以外の方が入院できない状況になっていく。しかも医療従事者の同居家族に感染者が出ると、医療従事者が病院に来られなくなる。そういうことが積み重なると、かなりひっ迫してくる」

このままだと10日ごろには病床使用率が70%超の恐れも

 すでに県内でも、救急車に乗っても搬送先がなかなか決まらない救急搬送困難事案が相次いでいるといいます。

 県は4日、現在のレベル2を維持した上で、このまま感染拡大が続けば10日ごろには今あるコロナ病床に対する使用率が70%を超える恐れがあり、医療提供体制はレベル3相当であるとして、県民に改めて感染対策の徹底を呼びかけました。