「地区クラスター」認定で…繁華街に人通り鳴く 飲食店「売り上げ10分の1以下」「店名公表して」 静岡・富士市
人通りがほとんどない繁華街
杉沢洋佑記者:「クラスター発生地域と名指しされる形となった富士駅北口エリア、夜7時を過ぎても、人の姿はほとんどありません。これが飲食店にも深刻な影響を与えているといいます」
時短要請が見送られたJR富士駅の周辺エリア。しかし、「地区クラスター」と認定され、それが継続されたことで、客足は激減しています。
飲食店「売り上げ10分の1」
飲食店店主(感染者は出ていません):「予約はほぼキャンセルで、もう(売り上げは)10分の1以下かなと。どこまで体力が持つか、みんな危ない状態だと思います」
この店は、消毒や間仕切りなど、感染対策を徹底していますが、営業するエリア全体が「危ない」と名指しされたことの影響は計り知れないといいます。
飲食店店主(感染者は出ていません):「地域全体を名指しされていることに関しては、安全な店も安全でないと言っているのと同じ。危ない店(クラスター発生店)の名前を公表した方が僕らは助かる」
店「実質的な時短要請」迫られ補償なし
また、別の店からも、県への不信の声が…。
別の飲食店(感染者は出ていません):「すごい矛盾を感じます。地域ですからね。全体になりますもんね。富士の駅前の地域ですからね。やっぱりお客さんが全然見えないですよ。駅北全部自粛してください、行かないでくださいと言われたんですから。それは短縮と同じです」
静岡県の難波喬司副知事は、店も呼びかけに協力して自主的に早く店を閉める「実質的な時短状態」になっていると話していましたが、実際はそうせざるを得ないだけだといいます。
飲食店(感染者は出ていません):「本当はお店が10時までですけど、9時から9時半の間には、お店を閉めるようにしています」
Q.時短要請はなくても現状は時短?
飲食店(感染者は出ていません):「現状的には、自ら早く閉めるようにしていますね。お客さんが見えないから」
対策をしている店にも「実質的な時短」を迫る今の状況で、補償がないことに大きな疑問を感じています。
飲食店(感染者は出ていません):「思わなかったです。こんなことが起きるなんてね。4月の時(緊急事態宣言下)よりももっと悪い気がします。国に(補償を)みていただきたいですよね」
タクシーにも影響 「本当に暇になった」
県の政策に翻弄される富士駅周辺エリア。「地区クラスター」に認定されたことの影響はタクシー業界にも…。
タクシー運転手(男性):「飲みに出るお客さんが特に控えているのでは。だから僕らは本当暇になりましたよね。(売り上げは)半分に落ちていますね、間違いなく」
タクシー運転手(女性):「この地域の方たちって、自主的に気をつけてる方が多いんですよ。なので、時短しようがしまいが、出てこない人は出てこないです。私たちも感染したくないので、今は我慢しなきゃいけないのかなと受け止めてます」