【新型コロナ】「第9波」…静岡県が最も深刻な「感染拡大警報」発表　医師「今のコロナは感染力が強い」

　新型コロナ感染者の増加を受け、静岡県は独自の基準で最も深刻な「感染拡大警報」を発表しました。

「第９波」

　４日、県庁で開かれた記者会見。

静岡県感染症管理センター　後藤幹生センター長：「県では独自に１６人以上を感染拡大警報レベルと設定しているので、ぎりぎり１６人を超えて来たので、今週初めて感染拡大警報レベルとなる。第９波もここから急に増えてくるという可能性はある」

　県感染症管理センターの後藤センター長は「第９波」という言葉で危機感をあらわにしました。

　県は独自に定めている基準の中で最も深刻な「感染拡大警報」を発表。５月に新型コロナが５類に引き下げられてから初の警報発令となりました。

１日２１００人感染と推計

　方針が変わったことで“見えにくくなった”新型コロナの感染状況。県が４日発表した資料によると、１週間の定点医療機関あたりの感染者数は５月上旬頃から徐々に増加し、現在は１６．９２人と、前の週と比べて２．７人増加し、およそ１．２倍に。(前週１４．１９人)

１日あたりの県全体の感染者はおよそ２１００人と推計され、前の週からおよそ３００人増加です。

静岡県感染症管理センター　後藤幹生センター長：「体調に少しでも違和感、特に喉がイガイガするとか、鼻がグズグズするとか、そういった程度でも、普段マスクをしてない方も、ぜひマスクの着用を、そういったのどと鼻の違和感の時にはお願いしたいということになります。仕事されてる方で急な発熱や咳の痛みが出た場合には、休んでいただきたいと思いますし、帰省や旅行の予定が入っていても、旅先で訪れた相手方に移すということもございますので、ぜひ延期してしばらく静養お願いしたいと思います」

病院協会「中等症の患者がちらほらと出てきている」

　急速に感染が広がるなかで、医療現場はいまどうなっているのでしょうか。

静岡県病院協会　毛利博会長：「まだ重症までは出ていないが、中等症の患者がちらほらと出てきているというのが、今の現状。中等症・重症が増えてくれば、医療崩壊等はないと思うが、非常に瀬戸際になったりするということは十分に考えられる。今のコロナの特徴は、免疫を回避する力があって、ワクチンを打って（体に）抗体があっても、それを回避する能力が強いので、だからそういう意味で感染力が強い」