GoToトラベル一時停止 観光地は「年末年始の売り上げに大きな不安」 静岡・熱海市
政府は14日、GoToトラベルを全国一斉に一時停止する方針を打ち出しました。期間は今月28日から来年の1月11日までとなっていて、この期間の旅行の予約を取り消した場合、キャンセル料は国が補償する方針です。
観光客「GoToがあったからこそ、旅行に行っていた」
林輝彦アナウンサー(熱海駅前商店街 午前10時ごろ):「政府はきのう、全国一斉にGotoトラベルの利用を一時停止することに決めました。観光の街、熱海市では、大きな波紋が広がっています」
県内の有数の観光地である熱海市。訪れていた観光客の間にも動揺が広がっていました。
茨城から(20代):「(Goto一時停止は)けっこう嫌だ。大阪行く予定だったから、USJ行く予定だった。だいぶ前からコロナがはやり出してたので、なんで今さらなくすのかと思った」
東京から(20代):「菅さんが(GoToを)やめないと言っていたのに、やめますと言ってちょっとビックリ。するならもう少し1カ月前に言ってほしかった。年末年始で長野県松本市にGoTo使って行こうと思っていたので、ちょっと残念。GoToがあったからこそ、旅行に行っていたので(これから)行きづらいというか、行かないって選択肢になってしまう」
土産物店「GoToでちょっとずつ盛り上がっているところだったのに…」
熱海駅前の商店街にも大きな影響が。土産店では、12月に入りすでに売り上げは例年の4割に落ち込んでいると言います。さらに今後、旅行客の動向が見通せなくなったことで、期待していた年末年始の売り上げにも大きな不安を抱えています。
副店長:「6月ぐらいから(売り上げが)落ちていたところに、GoToでちょっとずつ盛り上げているところだったので…。ちょっと前に熱海に人がいない時期があったので、もしかしたらまたそうなってしまうのかなと」
宿泊施設「キャンセルすでに90件」
一方、熱海市内の宿泊施設では、一斉停止による影響がすでに出始めていました。こちらの宿では、利用停止が発表された直後から、予約のキャンセルが90件ほど入ったと言います。
ニューとみよし 富岡篤美社長:「(GoTo)全国一律停止というのはちょっと驚きで、言葉がなかった…。GoToトラベルの適用がないなら取りやめたいという電話や、少し待てば状況が変わるのか、2月以降はどうなっているのかという話が…電話が本当に多かった」
客からのキャンセルの連絡はほとんどがGoToの一時停止期間の予約です。緊急事態宣言下で営業自粛を余儀なくされていた時からトップシーズンである年末年始の来客を楽しみにしていただけにショックは計り知れません。
ニューとみよし 富岡篤美社長:「こんな1年であったけれども年末年始の営業はいい形で越したいと、ずっと努力してきたのができなくなるというのが、何よりも悔しいし、宿としてはダメージははっきり言って大きい。感染拡大によっては(GoToが)停止することがあるということが、今回実証されてしまったので、2月以降(GoToを)適用してほしい」