静岡市・田辺市長が公務に本格復帰…コロナ感染判明2日前には県外の知人と会食「不要不急ではなかった」 代理務めた副市長「問題なく業務こなせている」

静岡市 田辺信宏市長(静岡市役所 1月20日):「感染症に関しては自分だけという意識は通用しません。社会的責任をもった行動をお願いします」

静岡市 田辺信宏市長(静岡市役所 1月28日):「これを機会に、高校生の皆さんが感染予防のお手本となり、周囲にもつながる行動をとってくれることを期待をしています。皆さんの行動が、お年寄りやまだ接種を済ませていない小さなお子様の安全を守るという自覚を持っていただけたらなと願っています」

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感染対策の先頭に立っていた田辺市長が感染

 これまで先頭に立って、コロナの感染対策を呼びかけていた静岡市の田辺信宏市長。

 その田辺市長をめぐって、2月5日、静岡市が驚きの会見を開きました。

静岡市 大長義之副市長:「田辺信宏静岡市長が新型コロナウイルス感染症に感染していることが判明いたしました」

 田辺市長が今月4日、コロナ陽性と判明したことが発表されました。

田辺市長は感染が確認された2日前の夜、県外から訪れた知人2人と市内で会食。認証店を利用し、会食は1時間半程度で、距離を保って、マスク会食だったといいます。

 無症状でしたが、自主的に検査を受けて陽性が判明。会食した知人2人や仕事をともにする市の職員らに体調不良を訴える人はいませんでした。

静岡市 大長義之副市長:「市長も感染対策に注意を払っていましたが、思いがけず感染してしまいました。オミクロン株の感染力は強く、まだ収まる気配はありませんので、市民の皆さんにもくれぐれもご注意いただきますようお願いをいたします」

イベントには副市長が代理で

 田辺市長は13日まで自宅からオンラインで執務を行いました。

画像: イベントには副市長が代理で

 一方、市長の不在中には、イベントも。静岡市内で開かれた「建国記念の日の式典」には、大長副市長の姿が。田辺市長の代理として、祝辞を述べました。

大長副市長:「我が国、我が郷土、静岡市はこれまでにない困難な状況に置かれています。感染症や増加する自然災害の脅威に人々の生命や暮らしが脅かされ、誰もが先の見えない不安の中にいます」
「我が国の反映と国際平和の実現を祈念し、私の挨拶といたします。令和4年2月11日、静岡市長、田辺信宏、代読」

 代理を務めた、大長副市長は。

大長副市長:「市長が出席する行事、イベントにつきましては、私が代わりに出ておりますので、特段支障もありません。メッセージなども、市長から賜って、私がメッセージを代読させてもらう形でやっていますので、問題なく、業務はこなせていると思っております」

 その2日後には、サッカーJ1清水エスパルスの必勝祈願にも、大長副市長が代理で出席。静岡市によりますと、田辺市長の不在中、大きな混乱はなかったといいます。

田辺市長「会食は不要不急ではなかった」

 そして、14日。新型コロナに感染し、自宅待機していた静岡市の田辺市長が、10日ぶりに公務に本格復帰しました。

静岡市 田辺信宏市長:「この度、新型コロナウイルスに感染してしまい、皆様方には大変ご心配をお掛けを致しました。例え無症状であっても感染してしまうことによって、自分の身に降りかかること、周りの方への影響を身を持って実感を致しました。自分自身改めて気を引き締めて公務にあたらせていただきたいと思います」

 実は静岡市では、まん延防止重点措置が適用された先月27日に全職員に対して、ある通知が出されていました。

「会食は、家族や日頃行動を共にする少人数に限る」

 通知が出される中の会食について、田辺市長は…

田辺市長:「面会の目的は今後の市政運営のための新年度の事業についての政務の活動で、決して不要不急のものではなく、どうしても今、お相手の方々と直接会ってお話をしなければいけないと判断をしたものです」

画像: 田辺市長「会食は不要不急ではなかった」

Q.感染した人を責めるべきではないというのは、これはほぼ全市民共通した理解だと思います。市長に意見が寄せられているとすれば、あくまで会食をしたこと。感染確認の2日前、ましてや先月27日のまん延防止の段階で、市職員に対しては総務局長から会食は家族か普段行動を共にする人で少人数に限るという通知を出していたのにも関わらず、これに結果として反するような形の会食を市長が公務であれ、私用であれしていたことだと思います。それについてはどう思ってらっしゃるんでしょうか?

A.「感染防止対策として、市民の皆さんにさまざまな呼びかけやお願いをしてきました。が、これは決してこれを禁止するとか、こうしなさいとして市民の皆さんの行動を強制する,そういったものではありません。感染予防のために何をどこまで控えるのか、何かしらの行動するのかしないのかという判断、大切なのは、ひとりひとりが一旦立ち止まって考えることだと思っております」

 一方で、記者からはこんな問いかけも。

Q.市長は問題のタナベノマスクのメッセージの中で、リスクがある行動は思い留まるようにというメッセージを正に高校生に対して出したわけですけれども、本当に会食が必要だったのか? 単に会議で話す、あるいは電話で話すオンラインで話すということでは変えられなかったのか、いかがなんでしょうか?

田辺市長「変えられなかったんです」

 会食は問題なかったとの認識を繰り返した田辺市長。会食相手の県外の知人2人は、その後の検査でも陰性で、そこが感染経路ではないと説明しました。

Q.お酒も必要なんですね? そういう場合は?

A.「儀礼的にビールで乾杯したと。これはやっぱりね、コロナとは関係ないんですけど、飲ミュニケーションで滑らかに色々本音で話せるということもあろうかと思います」

                         (2月19日放送)