２回目のワクチン接種は通常、３週間後…供給少なく６～７週間後の人も多く　効果は大丈夫？…専門家は　静岡・湖西市

「５月１５日に１回目の接種を済まし、そのあと２回目の予約をしましたが、なんと５１日目の７月４日とのことです」

　男性の住む静岡県湖西市に聞くと実際、２回目の接種予定日が１回目の６週間から７週間あとになっている人が多くいるといいます。

湖西市民　７０代：「予防接種打ったのが効力がなくなると、それも不安じゃないですか。まだわたし第１回目も打ってないもんだから」

親が高齢だというこちらの方は…

湖西市民　４０代：「早く打って、安心したいっていうところはよく言っている」

　自治体の高齢者向け接種で使われているファイザーのワクチン。間隔は通常３週間とされていて、厚生労働省はこれを超えた場合できるだけ速やかに２回目を受けるよう促しています。

　なぜ間隔が伸びることになったのでしょうか。

湖西市　影山剛士市長：「当初は４週間くらいで２回目の接種となる予定だったんですが、やはり国からのワクチンの供給が少なかったことと、もう一つは予約率が予想よりもかなり上がってきたので、結果として間隔があいてしまっている状況にあります。少しでも早く多くの方に（１回目の）ワクチンを打っていただいて、感染リスクを下げるという選択をさせていただいた」

６週間後で大丈夫？　専門家は…

　では、間隔が３週間を超えると効果は弱まってしまうのでしょうか。

政府のワクチン分科会メンバーの中野教授は…

川崎医科大学　中野貴司教授：「間隔が空いたケースは臨床試験であまりたくさんの数調べていない。データは乏しいが、効果がすごく落ちるということはない。アメリカやヨーロッパのいくつかの国は３週間で打てなかったら６週間を目安にしている国は多くあります」

　さらにイギリスでは５０歳以上や基礎疾患のある人は８週間、それ以外の人は１２週間となっています。

　より多くの人に早く１回目を打つことで、死者や重症者を減らすのが狙いです。

川崎医科大学　中野貴司教授：「予約の空き具合や本人の体調で、２回目が予定内に打てなかったりして間隔が空くケースもあると思う。３週間を少々超えても打てる一番早い時期に打てばいいと思う」

湖西市は接種の間隔を見直し

　ただ、湖西市では市民からの不安の声があったとして、接種の間隔を見直すことを２５日の会見で発表しました。

湖西市　影山剛士市長：「２回目の接種につきまして、接種の枠を浜名医師会さん等々のご尽力によって増やすことで前倒しの接種、期間の短縮が可能となりました。きょうからこの日程変更のご案内をさせていただいています」

　地元医師会の協力をうけて集団接種の時間を午前・午後、それぞれ１時間延長することで、接種枠を増やす見通しが立ったということです。

　これによって２回目までの接種間隔が、３週間から４週間以内に短縮できるといいます。

　すでに２回目の接種を予約したおよそ２０００人についても、前倒しで接種することが可能で、市は対象者に日程を知らせるため文書の発送と電話連絡を始めました。

１回目を接種　湖西市民：「早くやりたいですから、いいと思います。
効果あるなら早い方がいいじゃないですか。コロナコロナって言ってますからね」

　こちらの男性は、今月初めに１回目の接種を終えて、２回目の接種は来月末の予定だったといいます。

Ｑ．早く打てるようになった日時が手紙でくることについては？
Ａ．「それはいいと思いますよ。こちらからいろいろ手続き取ってやるとなると、電話でもインターネットでもなかなかつながらないことがありますので、そういうふうに市の方で指定してくだされば、スムーズにいくんじゃないかなと思いますので」

　湖西市では１９日から飲食店を対象とした時短営業要請が行われています。しかし、きのう時点で１０万人あたりの新規感染者数は２９．４人と、依然、ステージ４の基準を上回っています。

湖西市　影山剛士市長：
Ｑ．時短要請が出された５月１７日の頃は１０万人当たりの感染者が７０人とかなり高いステージ。いま時短要請をしていますけど、その効果は出ていると感じていますでしょうか？

Ａ．「直近のところまではギリギリきのうくらいまでは、さっき言った７０人とかいう状況からは相当今、落ち着いてきています。一喜一憂はできないんですけれども、ＧＷ明けてからやはり２週間を過ぎてその辺から数字自体は検査数含めて落ち着いてきているのかなという実感はあります」

　時短要請の期限は来月１日まで。延長の可能性はないのでしょうか。

湖西市　影山剛士市長：「もう少し今様子を見ながら６月１日ギリギリではなくて極力目安は今週中くらいかなと思ってますけれども、そこは当然県だとか保健所とかそういったところと協議をしながら決めていきたいと考えている」