ワクチン接種の最大の課題は「本人の同意」 県担当者「順守してとしか言えない」 施設側「介護担当が丁寧に聴き取り…」 静岡県
「チクっとしますよ、痛いですよ。しびれませんか? 大丈夫? はい、終わりました」
20日午後、静岡県富士市でも高齢者へのワクチン接種が始まりました。県内ではすでに浜松市、静岡市などの高齢者施設で接種が開始されていて、政令市以外の市や町にも広がり始めています。
接種した83歳:「一安心しました」
Q.痛みは?
「ないです。おかげさまで安心できました」
意思の疎通が困難な入所者も
接種が行われたのは、富士市の介護老人保健施設「芙蓉の丘」。
初日の20日は、24人に接種が行われました。施設には高齢者93人が入所していて、そのうち91人に接種が予定されています。
残る2人は接種に同意しなかったということです。
介護老人保健施設「芙蓉の丘」 河合勉施設長:「まだ1回目の接種が始まったばかりなので、最終的には2回目の接種が終わって、ある程度たたないと免疫が確認できないが、これで一歩進めたので少し安心できる」
高齢者へのワクチン接種をめぐっては、本人の同意を得る難しさが指摘されています。認知症などで意思の疎通が困難な場合もあり、家族が望んでいる場合でもワクチンを接種できないというケースもあるといいます。
県「法律で決まっている以上…」
こうした現状に、ワクチン接種に関する県の担当者は―。
県の担当者
「そうした課題は承知している。ただ、法律で決まっている以上は順守してほしいとしか言えない」
きょう接種が行われた芙蓉の丘にも認知症の高齢者が入所していて、今回は普段から介護を担当している職員が丁寧に聞き取りを行い、同意を得たそうです。
介護老人保健施設「芙蓉の丘」 河合勉施設長:「確かに意思表示を出来ない方も結構いるが、言葉で発せない方もいるが、『うんうん』とうなずいてくれて確認を取っている」