一人暮らしなどの自宅療養者を支援 対象者は5波の2倍…箱詰め作業は「人海戦術」 静岡市

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、日に日に増えている県内の自宅療養者。一人暮らしや、家族全員が感染したりなど周りからの支援が得られない人もいます。
   
 静岡県は、自宅療養者が外出せずに療養生活を送れるよう、対象者に物資の支援を行っています。

 静岡市には、県の委託で自宅療養者用の物資支援を揃えている会社があります。総合卸売業の小倉屋。1946年創業、海産物や乾物を扱う問屋から始まりました。

人海戦術で箱詰めを

画像: 人海戦術で箱詰めを

北川彩アナウンサー:店内を見て気になったんですけど、抗原検査キットがありますね。どうしてここにあるんですか?

小倉屋社長 小倉圭太郎さん:「卸事業者が提案してくれました。きょう(3日)入荷しました」

北川アナ:食品だけでなく、いろいろな商品の仕入れのルートがあるんですね。

小倉屋社長 小倉圭太郎さん:「いろいろな業者とつながっています。仕入先業者さんだけで1000社以上はあります」

 小倉屋が物資の箱詰め作業や発送準備を始めたのは1月14日から。オミクロン株の拡大がきっかけで県から委託されました。

小倉屋社長 小倉圭太郎さん:「いまはその仕事でいっぱいいっぱいになっていて、色々な部署(のスタッフ)が応援に来ながら人海戦術でピッキングという作業を行っています」

 ピッキングとは、食料品などをダンボールに詰め込む作業。

1日50人分を用意

画像: 1日50人分を用意

小倉屋社長 小倉圭太郎さん:「ここにあるのも支援物資の一部、(1日)です。まだまだたくさんあるんですけどね」

北川アナ:ということは、これが1日分の量ではないと、もっとあるということですね

小倉社長:「そうですね、平均して50人分を用意します。1人につき2箱発送しています。食料品とトイレットペーパーやマスクといった日用品を1箱ずつ送っています」

 支援物資は「起き配」で配送しているそうです。

ダンボールに食料品など72品

 物資を詰め込む専用の作業場所がないため、作業はバックヤードで行っていました。

画像1: ダンボールに食料品など72品

北川アナ:どのくらいの人数で作業を?
小倉社長:いつも10人ぐらいで。いろいろな部署の人が集まって。

 ダンボールには食料品など72品。中身をみるとカップ麺やレトルト食品。さらに、馴染みのあるビスケットなどが入っていました。

画像2: ダンボールに食料品など72品

北川アナ:誰が選んでいるんですか?
小倉社長:県や保健所が、感染者の方にヒヤリングして決めています。
北川アナ:実際に持ってもいいですか?
小倉社長:重いとおもいますよ
北川アナ:めちゃめちゃ重いです。

 1箱12キロもあるといいます。
 

 店のスタッフは、通常業務をしながら合間を縫っての作業。

小倉屋総務部 大原寿恵さん:「毎日の作業になるので、限られた人数と限られた時間の中で、個数を減らさずに毎日作業を続けることが大変」

画像3: ダンボールに食料品など72品

 感染の状況にもよりますが、来月までこの作業が行われる予定ということです。日用品はどんなものが入って入るんでしょうか?

箱の中は…

北川アナ:「ティッシュが5箱あります。トイレットペーパー12ロール、飲料水10本。かなりの量ですね」

画像1: 箱の中は…

 箱の中には1週間分の生活用品が…。他にも、全国的に品薄になっているという冷却シートやマスクなどが入っていました。

 食料品も、種類が豊富です。

画像2: 箱の中は…

Q.全部でいくらくらい?

小倉屋社長 小倉圭太郎さん:「定価だと1万7?8千円」

 物資支援の対象者は第6波の到来と共に急増し、1日におよそ100人を超える人数に…。これは第5波の時の倍の近くの人数です。
 
 減少する気配がない状況に小倉社長は…

小倉屋社長 小倉圭太郎さん:「感染が落ち着いてコロナ禍前の世の中に戻ってほしい。飲食業者が苦しんでいるので、皆さんが外に出て飲み食いができる状況に一刻も早く戻ってもらいたい」

画像3: 箱の中は…

                                  (2月5日放送)