「お粗末極まりない」スプリンクラー突然作動、数億円規模の被害… 楽団は裾野市に損害賠償を求める方針
シンフォニエッタ静岡 中原朋哉指揮者:
「市長・自治体としての責務が全く果たされておらず、お粗末極まりないというのが私たちのコメント」
9月、裾野市民文化センターの大ホールで焼津市の管弦楽団がリハーサルをしていたところ、スプリンクラーが突然作動し、舞台や楽器が浸びたしになりました。
この問題で被害を受けた楽団・シンフォニエッタ静岡が2度目の会見を開きました。
楽団は一度裾野市の対応の遅さに対し会見を開いていて、その後村田悠市長が「原因が分かっておらず第三者による可能性もあるため軽々に謝罪できない」と話しました。
また、裾野市によりますとこれまでにスプリンクラーの異常は確認されておらず人災の可能性も考えられ、警察にも相談しています。
これに対して…
シンフォニエッタ静岡中原朋哉指揮者:
「事故が起きた時から何も来ない。僕らがいるところに様子も見に来ないことはすごく疑問。市が第一に主張していることに従って考えると、不審者の侵入を許す作りである文化センターやスプリンクラーの操作盤周辺に防犯カメラを設置していない時点で裾野市に責任があることは明白である。責任を感じるべき」
楽団によりますと浸水した楽器など被害額は少なくとも数億円規模にも及び団員5人が重軽傷を負っています。
楽団は先月下旬、東京都で開いた演奏会にほとんどの楽器を応急処置をして使用しましたが、今後の演奏会は規模を最大半分にまで縮小せざるを得ないそうです。
さらに、楽団の中にスプリンクラーを作動された人がいるのではないかという誹謗中傷も届いているといいます。
裾野市は今月中にも第三者による事故調査委員会を設置し、原因究明を進めることにしています。
シンフォニエッタ静岡中原朋哉指揮者:
「そもそも事故調査委員会の設置自体が遅すぎる。これまでの裾野市の動きを見る限り適切な人選ができるのか疑問に感じる」
楽団は今後、市に対して楽器などの損害賠償請求をする方針だということです。