1700人態勢の捜索…雨が強まる時間帯も 母を探す男性、遺体確認も別人「違ってよかったとは思いますけど…」 静岡・熱海市の土石流災害 /8日午後6時

 土石流の発生から6日目。8日も朝から捜索隊の活動が始まりました。

林輝彦アナウンサー(8日午前8時ごろ)
「行方が分からない方が発見されたのでしょうか。担架を警察官4人がかりで運んでいます。その周りを緑色のシートで自衛隊員が囲っています」

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 午前8時、安否不明者を発見したのか、自衛隊員らが担架の両脇をシートで覆い、ゆっくりと運んでいきます。

慎重な捜索活動 「退避命令が出たらすぐに退避を」

警察官
「見ての通り雨なので…。2次被害防止で退避命令が出たらすぐに退避するように、安全確認の徹底をおねがいします」

 発生から6日目。8日も朝から捜索隊の活動が始まりました。

記者 (8日午前7時過ぎ)
「きのうに続ききょうも愛知県警の隊員らは、この下にある住宅が崩落した現場で、活動を行っています。霧雨が降る中での中の慎重な活動となっています」

 捜索を行う住宅は倒壊していて、屋根が隊員の頭の高さとほぼ同じ位置にあります。隊員たちは屋根の板や瓦をはがして中に入り救助者を捜すことになります。

1700人態勢の捜索 雨が強まる時間帯も

画像: 1700人態勢の捜索 雨が強まる時間帯も

 8日も1700人態勢で続けられている捜索。熱海市では昼ごろから一時的に雨が強まりました。

記者
「午前11時30分を過ぎ 熱海市内は雨が降り続いています、そんな中、重機を使って慎重に土砂の撤去作業が進められています」

 伊豆山地区では午前11時半からの1時間に11.0mmの雨量を観測。土石流発生以来、最大の雨量で、今後も雨は断続的に続く見込みです。

安否がわからない母親を探す男性も

 土石流の爪痕がほとんど手つかずの状態で残されている地域。7日、その場所で警察が見つけたのはパスポートです。安否がわかっていない、77歳の女性のパスポートと見られています。

画像: 安否がわからない母親を探す男性も

 8日正午過ぎ、熱海市に駆け付けたのは、安否がわからない女性の長男です。訪れていた場所は、遺体安置所でした。

長男
Q.中ではどのようなことを?
A.遺体の確認ということと、似顔絵だったりとか、きょう発見されたという情報があったので来てみたが、いずれも母ではなかったということが確認できた。
Q.いまはどんな気持ち?
A.なんでしょう…。違ってよかったとは思いますけど…

 長男によると、安置されていた遺体は母親と身体的特徴が違ったと言います。

長男
「母は明るく気丈だし、何事に対しても頑張り屋さんみたいな母、家族思いだったし。父が入院中ということで問題があるので、父の耳には入れないようにしようと」

 長男は、ツイッターなどで引き続き母の情報提供を求めていくことにしています。

支援物資の受け入れを一時休止「保管場所が限られていて…」

 一方で、熱海市役所には被災者のために多くの支援物資も届いていますが、市は受け入れを「一時休止する」と発表しました。

画像: 支援物資の受け入れを一時休止「保管場所が限られていて…」

市の担当者
「保管できる場所も限られているし、支援物資を整理・分別する職員のマンパワーにも限りがあるので、大変心苦しい限りではありますが、支援物資の受け入れを一旦止めている」

 こちらは避難所になっているホテル。ロビーには多くの物資が並べられています

 現状、避難者の多くがホテルに滞在しているため、食料品などは不足していないということです

市の担当者
「現在熱海市でも義援金の口座を開設しています。また口座等についてはインターネットやホームページで情報を提供していますので、ぜひ皆さんのあたたかい気持ちを義援金としていただければと思います」