一部の職員が「見て見ぬふり」園児暴行事件で新たな事実が明らかに…元保育士と面会した弁護士が語った保育の現場とは
園は6日から再開
白鳥衛記者:
「さくら保育園では園長不在の中、園児や保護者が登園しています」
当時働いていた保育士の女3人が暴行容疑で逮捕されるという事件で揺れる裾野市の「さくら保育園」。
6日再開した園には、7日も園児が保護者に連れられてやってくる様子が見られました。
園児の両足を持って宙づりにする、頭を殴るなどの暴行をしたとして逮捕・送検された3人の容疑者。
捜査関係者によりますと、いずれもおおむね容疑を認めているということです。
39歳の女と面会した弁護士は
逮捕された3人のうちの1人、39歳の女と6日面会した弁護士は・・・。
原孝至弁護士:
「彼女も普通の保育士さんで、警察署というのは初めての経験ですごく気が動転しているところがあった。きょうもまだ現実と自分が置かれている立場がまだ理解が難しいんだと思う。非常に気が動転した状態でというのは感じた」
バインダーで園児の頭を叩いたことを認めているという女。
その時の状況については・・・
原孝至弁護士:
「体温をチェックする忙しい時間帯に遊具というか子どもが台所のおままごとをするようなものですかね。あれに登ったお子さんがいてバタバタして慌てていてバインダーごと頭で上からそれ以上登らないように押さえつけてしまった。大変お子さんも保護者の方にも申し訳なかったと今反省して謝罪の旨を述べている」
また「新型コロナの影響で業務や気を遣うことが増えた」などと話しているということです。
原孝至弁護士:
「やっぱり保育の現場というのはすごく忙しい職場のようです。その中で不適切なというか雑というか荒っぽいというかそういう行為になってしまった。今非常に不適切だったと話をしている」
裾野市は虐待項目を追加
一方、3人による一連の行為について市はこれまで15項目が虐待にあたるとし、公表していましたが、6日夕方会見を開き、16項目に訂正しました。
その内容は…。
裾野市 村田悠市長:
「8月25日に受領した報告書の中に記載されていた項目、『撮影した写真に身体的特徴を揶揄するなどの不適切なコメントを記し、1才児担当保育士のLINEグループに投稿していた』というものが含まれていなかった。確認に不足があった。本当に申し訳なく思っております」
追加されたのは、「撮影した写真に身体的特徴を揶揄する不適切なコメントを記し、保育士同士のライングループで共有した」という行為です。
8月25日に、園が市に提出した調査報告書には記載されていましたが、市は、「『泣いている園児の姿を撮影する』という行為に含まれると誤認した」と説明しています。
裾野市 村田悠市長:
「直接、子供たちに関わる内容なので、このような抜け落ち、見落としというのは許せないことで、あってはならないことであると考えている。今後、このようなことがないように、万全の態勢で、概要書を作る時にも、もらった内容の精査を行って、発表していきたいと考えている」
さらに、6日市が公表した園の職員会議の資料からは新たな事実も判明。
「別の職員なども見たり聞いたりしているが、助けたり注意することもなく見て見ぬふりをしていた」
園の運営は適切に行われていたのでしょうか…。
波紋は広がり続けています。