静岡県の盛土規制条例違反で初の逮捕者 山林に無許可で土砂を埋め立てた疑い 再三の行政指導に従わず

静岡県富士宮市の山林で、知事と富士宮市長の許可を受けずに盛り土を造成したとして、土木会社社長の男ら3人が逮捕されました。違法に得た利益は500万円以上に上るとみられています。

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 県盛土規制条例違反などの疑いで逮捕されたのは、伊東市岡の土木会社社長の男(55)と静岡市清水区八木間町の残土処分業の男(62)ら3人です。男らは2018年4月ごろから2022年7月までの間に、富士宮市内野の民間の土地に知事などの許可を受けずに土砂を埋め立てた疑いが持たれています。熱海市の土石流災害を受け、7月に県の盛り土規制条例が施行されて初めての逮捕者です。

 警察によりますとは土木会社社長の男は、県内外の業者から土砂を受け入れ残土処分業の男らに処分させていたということです。土木会社社長の男はダンプカー1台につき1万円の対価を受け取っていたといい、これまでに500万円以上の利益を得ていたとみられています。

白鳥衛記者:「こちらJR富士宮駅から車で30分ほどきた市内の山中です。あちら奥に見えるのが、加藤容疑者らが土砂を搬入していた現場。市によりますと、土砂が周囲流れ出ることもあり、近隣住民の通報によって盛り土が発覚したということです」

 富士宮市によりますと、市はこれまでに複数回改善や中止するよう加藤容疑者に行政指導をしてきましたが
従わなかったということです。

富士宮市 都市整備部
山本雄一 主査:「注意に対しては、中止命令あったとしても強行して施工を実施するという意向を示していた。現場の安全対策として改良土を入れたいんだというふうな意向で、土砂の搬入をしているという供述をしていた」

 県内には不適切な盛り土が193カ所あると県が公表していて、そのうちのおよそ20カ所が富士宮市内にあり数カ所で加藤容疑者が関与しているとみられるということです。警察は男らが容疑を認めているか明らかにしていません。