興奮状態になって過呼吸を起こしたか…説明会で13人が救急搬送 送迎バス3歳女児置き去り事件 牧之原市 /今週の静岡

 静岡県牧之原市で3歳の女児がこども園の送迎バスに置き去りにされ、亡くなるという痛ましい事件から2日後の7日に開かれたのが保護者への説明会です。

女児と同じ年少の子の保護者:「うちの子が乗っていたバスは、運転手も補助の方もちゃんと見てくれている印象だったので、ちょっと信じられない。今回の説明会がどんなものかは分からないが、バス通園はやめることを検討している」

説明会開始1時間後に「異変」

画像1: 説明会開始1時間後に「異変」

 園の職員に出迎えられた保護者たちは説明会の会場である2階の遊戯室に集まりました。説明会の冒頭、増田立義園長が謝罪。その後、副園長から当日の経緯について説明があったといいます。開始から1時間。会場では異変が…。

「急いでください。急いできて」

林輝彦アナウンサー:「午前11時です。保護者説明会から1時間ほどたったんですが、川崎幼稚園に救急車が1台到着しました。職員の方の『急いでください』という大きな声が聞こえてきます」

 説明会の途中、出席した保護者114人のうちの7人と、職員6人の合わせて13人が体調不良を訴え、救急搬送されました。

画像2: 説明会開始1時間後に「異変」

静岡市消防局
「保護者がみんな興奮状態になって、俗にいう過呼吸を起こしたと思われるけど、はっきりしたことはその場でも分からないので、状態としては、そういう状態の人を見て、さらに興奮した人が出てしまったのかなというところです」

亡くなった女児の父親も出席「満タンの水筒を全部飲み干した」

 保護者に加えて職員までもが搬送される事態となったのには理由がありました。説明会には亡くなった女児の父親も参加していました。

説明会に参加した保護者
「最初に倒れたのは一番前にいた保護者でした。そこから連鎖するように5~6人が過呼吸のような状態で倒れました。説明会は続けられる状況でなくなったので中断となりました」

画像: 亡くなった女児の父親も出席「満タンの水筒を全部飲み干した」

 中にはパイプ椅子から崩れ落ちた保護者もいたそうです。

亡くなった女児の父親(出席者によると)
「(娘は)バスで幼稚園に行くのを楽しみにしていた。水筒の中に満タンに入れたものを全部飲み干した」

 5時間以上、たった一人バスに閉じ込められ、命を奪われた女の子。父親の話した当時の状況は悲痛なものでした。

亡くなった女児の父親(出席者によると)
「(病院で)『子どもの姿と違うのでびっくりしないでください』と言われて中に入りました。抱っこしてもいいと言われたので抱っこすると、普段の2倍くらい重くて…」

 保護者説明会はそのまま中断。幼稚園側は後日、改めて説明会を開くとしています。