アスベスト健康被害 静岡・沼津市の男性と国との間で和解成立
アスベストの規制をめぐり、健康被害を受けた沼津市の男性と国との間で和解が成立しました。アスベスト訴訟で静岡地裁で和解が成立するのは初めてです。
国との和解が成立したのは、沼津市で配線工事の会社に勤務していた和田薫さん(72)です。
弁護士によりますと、和田さんは1968年から1993年まで配線工事の作業員として沼津市の会社に勤務し、工事の際に飛散したアスベストを吸引したと訴えていました。
和田さんは、アスベストを規制する権利を適切に行使しなかったとして、国と親会社2社を相手取り、損害賠償を求める裁判を起こしていましたが、きょう9日静岡地裁で国との間に和解が成立しました。
親会社2社に対しては、裁判が続くということです。
アスベスト訴訟をめぐっては、5月に最高裁で国の責任を認める判決が出された後、国と弁護団の間で和解を進める基本合意書が締結されていて、静岡地裁で和解が成立するのは初めてです。