静岡市の山間部に危険な盛り土を造成 県警が現場検証を実施 県条例違反か砂防法違反適用なら県内初
静岡市の山間部で県内最大級の危険な盛り土が造成されていることが分かり、警察が現場検証を行いました。
各務実来記者:
「現場では警察による盛り土の正確な範囲が調べられています」
警察が県砂防指定地管理条例違反などの疑いで現場検証を行ったのは、国が「砂防指定地」として定めている静岡市葵区の山間部杉尾地区と日向地区に造成された盛り土です。
県によりますと、いずれの盛り土も静岡市の同じ事業者によって無許可で造成されたということです。
このうち日向地区の盛り土は、およそ6万平方メートルにも及ぶとみられています。
日向地区について県は2005年に住民からの通報を受けて事態を把握。
翌年、事業者に対して文書で土砂の撤去を指導しました。
しかし、事業者は県に「自分の土地に土砂を捨てているだけ。許可がなぜ必要なのか」と話し、許可申請はしなかったといいます。
県は強制力のある土砂の撤去命令を出さず、土砂の搬入は少なくともおととし1月まで続いたということです。
一方、杉尾地区の盛り土はおよそ1万9000平方メートルで、4年前ほどから造成されていたとみられています。
警察はこれらの盛り土が県砂防指定地管理条例などに違反する可能性があるとして、先週現場の測量を実施しました。
今後県と連携して詳しく調べていく方針です。
警察によりますと、砂防法に関する法令違反の可能性もあり、この法令が適用されれば、県内初の摘発になるということです。