相次ぐ教師の不祥事に静岡県教育長は「異常事態、痛恨の極み…」 少女誘拐容疑で2人の男を送検
未成年少女の誘拐容疑で男2人を送検
桜井健至記者:「午前9時過ぎ、容疑者を乗せた車が今警察署を出ました」
きょう12日午前、身柄を検察庁に送られたのは未成年者誘拐の疑いで逮捕された男(35)です。この男の職業は…。
裾野市
風間忠純教育長:「本市の中学校に勤務する教員が逮捕された事実を確認しました。このような不祥事が発生し、児童生徒や保護者の皆様、市民の皆様の信頼を大きく損なってしまったことについて、大変申し訳ございませんでした」
男は裾野市の中学校に勤務する教師でした。男は富士市消防本部職員の男(39)と共謀し、県中部の10代の少女2人を18歳未満であることを知りながら、10日夜からきのう未明にかけて、誘拐した疑いがもたれています。警察は逮捕された2人が容疑を認めているかどうか、明らかにしていません。
逮捕当時、男らは静岡市内の屋内施設にいて、同じ施設の利用者から「うるさい」などと警察に通報があり事件が発覚しました。少女2人にけがはなく、拘束されている状況はなかったということです。
相次ぐ教師の不祥事に県教育長は…
4月に入って10日余りで、教師の逮捕はすでに3件目。教師の不祥事が相次ぐ中、県の教育長が緊急メッセージを出した矢先の出来事でした。
県教育委員会
池上重弘教育長:「本年度4月1日金曜日に小学校の教員が酒気帯び運転の疑いで逮捕され、週が明けた4月4日月曜にも、高校の教員が建造物損壊の疑いで逮捕されるという異常事態が続いております。私自身大変驚くとともに痛恨の極みと感じております」
県内では昨年度、教師への懲戒処分が11件行われました。不祥事根絶、再発防止は進むのでしょうか。
県教育委員会
池上重弘教育長:「教職員一人一人が崇高な使命と職責を十分に自覚し、倫理観と規範意識をより一層高め、職務の厳正保持に努め、自分の学校からは絶対に不祥事を出さないという強い決意を持って向かっていただければと考えております。一人が起こした不祥事が、本人だけでなく、日頃から真摯に教育に取り組んでおられる多くの教職員の信頼を損なわせることになります」
池上教育長は当初から予定されていたあす13日の就任会見で、相次ぐ不祥事について改めて言及する見通しです。
一方、男が勤務していた中学校では、12日朝に緊急の説明会を開き、校長が生徒に対して説明したということです。担任として、クラスを受け持っていたという教師の男。裾野市教育委員会は「今後スクールカウンセラーを活用するなど、生徒のケアに努めたい」としています。