3輪自動車「トゥクトゥク」にはねられ大学生が死亡 トゥクトゥクとは? 運転は難しいのか? 静岡・熱海市
静岡県熱海市の国道で15日、3輪自動車「トゥクトゥク」が歩道に乗り上げ、3人をはねる事故が起きました。埼玉県の19歳の大学生が死亡しています。「トゥクトゥク」とは一体どんな乗り物なのか。その操作性に特性があるようです。
白鳥衛記者 熱海市東海岸町 16日:
「事故を目撃した人によると、車はこちらの国道135号を走行していましたが、横断歩道あたりでハンドルを取られ、歩道に乗り上げました。その後こちらの花壇にぶつかり、奥のホテルの入り口あたりまで進んで止まったということです」
15日午後2時半すぎ、熱海市東海岸町の国道135号で、三輪自動車「トゥクトゥク」が歩道に乗り上げ、歩いていた男性3人をはねました。
3人は病院に搬送されましたが、このうち埼玉県富士見市の男子大学生(19)が、15日夜死亡しました。
トゥクトゥクは千葉県の男子大学生(22)が運転していたもので、当時男女4人が乗っていたといいます。
いずれもけがはありませんでした。
このトゥクトゥクという乗り物、実はとても運転が難しいということが分かってきました。
献花に訪れた人:
「私の勤めている会社でトゥクトゥクを所有していて、私もトゥクトゥクを運転することがあって難しさとかも知っているので・・・」
CSAtravel 望月真統括マネージャー:
「率直に(トゥクトゥクは)運転が非常に難しい乗り物になります。普通の車やバイクと違いまして3輪ということもあって、ハンドルも非常に重く、慣れないとなかなか上手く運転できない。」
事故の目撃者は
15日午後、熱海市東海岸町の国道135号で、三輪自動車「トゥクトゥク」が歩道に乗り上げ、歩いていた男性3人をはねた事故。
埼玉県富士見市の男子大学生(19)が、15日夜、死亡しました。
当時、事故を目撃したという人は…。
目撃者60代:
「なんかハンドルをとられているように見えて、そしてガーっと歩道に上がって来ちゃった。そしてそのまま歩行者のところに突っ込んでいった。ほんの一瞬。そして壁にぶつかって車が止まって。そしたら白い服を着ていた人が倒れていたのが見えた。(倒れた人は)全然動かなかった。そして救急隊が来て心臓マッサージをやっていたので、たぶんその人が19歳の大学生じゃないかなと」
Qよくここはトゥクトゥクは通る?
「通る。危ないですよ。結構とばしていく。若い人がキャッキャッ言いながら乗って来るから。いつも「わ」ナンバー(レンタカー)だった、いつも通るのは「わ」ナンバーが多い」
事故があった現場には、献花に訪れた人の姿も。
献花に訪れた人:
「私の勤めている会社でトゥクトゥクを所有していて、私もトゥクトゥクを運転することがあって難しさとかも知っているので、1人亡くなったという悲しい事故があったので、他人事じゃないなと思って来させていただいた。普通の車とは全然違うので難しかったのかなと思う。簡単にこういうこと(死亡事故)が起きてしまうと思うので、ドライバーの皆さんも常に気を引き締めて運転しないといけないと思う」
警察によると、事故を起こしたトゥクトゥクを運転していた男子大学生(22)は「ハンドルを取られて歩道に入ってしまった」と話しています。
以前取材したトゥクトゥクのレンタル会社は
番組では今回事故があったトゥクトゥクのレンタル会社を以前取材していました。
こちらでは、乗る前に10分程度のレクチャーを行っています。
トゥクトゥクのレンタル店:
「セカンドローギア使って、ゆっくり下りてきて・・・。」
トゥクトゥクの運転には普通自動車免許が必要ですが、こちらの会社では運転初心者であるグリーン免許の所有者には貸し出しをしておらず、ブルー免許かゴールド免許の所有者のみとしていました。
静岡市の会社では
トゥクトゥクの運転は初心者にとって難しいものなのでしょうか?
別のトゥクトゥクのサービスを展開している会社を訪ねると‥・。
伊地健治アナウンサー @CSAtravel 16日:
「静岡市駿河区用宗にある宿泊施設でお客さんの送迎用として使われているトゥクトゥクです。運転席に座ってみるとシートベルトはありません。そしてハンドルはご覧のようにオートバイのようなハンドルになっています。右手こちらがアクセル、そしてブレーキはここ(足)になります。ハンドルを動かそうとするとですねやっぱりこれ1人だからか止まっている状態では固くてほとんど動きません。」
CSAtravel 望月真統括マネージャー:
「率直に(トゥクトゥクは)運転が非常に難しい乗り物になります。普通の車やバイクと違いまして3輪ということもあって、ハンドルも非常に重く、慣れないとなかなか上手く運転できない。」
「トゥクトゥク」は3輪のため安定感がなく、ブレーキの制動距離は望月さんの体感では普通の車と比べて5倍ほど長いと話します。
こちらの会社では、操作が難しいため客が運転をすることはなく、従業員のみが運転。
また、従業員は私有地で最低1カ月以上練習し、時速30キロ以下で走るようにしています。
事故があった道の制限速度は50キロ。
警察は制限速度内で走行していたとみています。
CSAtravel 望月真統括マネージャー:
「今回の事故を受けて、レンタカーとかでいろいろなところでやられているっていうのは聞いておりましたけれども、いつかこういうことが起きてしまうのかなっていう懸念はずっとあった。やはり自分自身が慣れるまでに時間がやはりかかりましたので、数分練習しただけで貸してしまうというのは非常に怖いなとは感じておりました」
初心者では事故の危険性が高いことから、対策の必要があると指摘します。
CSAtravel 望月真統括マネージャー:
「このまま現状変わらずで行きますと、事故が増えてくる可能性はあるのかなと思います。レクチャーの時間をきっちりちゃんととるのと、専門的な方が同乗するであったりとか、そういった安全対策っていうのはしっかりやっていかなければいけないかなと思います」
19歳の若者の命を奪った事故。
警察は過失運転致死傷の疑いもあるとみて調べを進めています。