誘拐や酒気帯び運転…2週間で教師の逮捕者3人 県教育長が就任会見で謝罪 研修会では本音も… 静岡県

 静岡県では4月に入り、教師の逮捕が相次いでいます。静岡県教育委員会の池上重弘教育長が就任会見で、一連の不祥事について謝罪しました。

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誘拐や酒気帯び運転…2週間で教師の逮捕者3人 県教育長が就任会見で謝罪 研修会では本音も… 静岡県

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相次ぐ不祥事

静岡県教育委員会 池上重弘教育長:「新年度始まって間もないところで3件続けて起きるということについて、様々な混乱を生じさせたことについて、まず皆様に深くお詫びをしたいと思っております」

 新年度が始まったばかりですが、県の教育委員会は前代未聞の事態に揺れています。4月1日、御殿場市で小学校教師の男が酒気帯び運転の疑いで逮捕されると、その3日後、駅の窓口にあるアクリル板を壊したとして高校教師の男が逮捕されました。11日には中学校教師の男が10代の少女2人を誘拐した疑いで逮捕され、新年度がスタートして10日余りで、3人の逮捕者が出る“異常事態”となっています。

県教委の幹部職員が全市町を訪問し再発防止策を議論

 池上教育長は今後の再発防止策として、すべての公立学校で一連の不祥事を踏まえたグループワークを実施すると発表。また、県教育委員会の幹部職員が県内すべての自治体を訪問し、それぞれの市や町の教育委員会と再発防止について議論することを明らかにしました。

池上重弘教育長:「学校現場の子どもたちにはそれでもなお、それでもなお、という言葉をあえて使うが、先生方の圧倒的多数はこのコロナの状況下ながら教育に熱い思いを持って関わっておられた。。どうしても続くと、教員というのはみんなそうじゃないかと思いがちですけど、いないとは申し上げません。実際に3人出たわけですから。ただし、圧倒的多数は非常に熱心に私どもも頭が下がるほどの熱意を持って、教育に情熱を傾けてくださっているんだということを改めて伝えたいと思っている」

新校長対象の研修会ではこんな本音も…

 北海道出身の池上教育長は昨年度まで浜松市の静岡文化芸術大学で教授を務めていて、今月1日から教育長に就任したばかり。会見に先立ち、この春から校長になった先生たちを対象にした研修会ではこんな本音も…。

池上重弘教育長:「きょうが13日ですから1日の着任から約2週間、どんな時間だったでしょうか。学校によっても状況は違うと思うんですけど、思わぬ案件がどんどん起きたという方もいらっしゃるでしょう。私がそうでした。辞令を受け取る前に、最初に入ってきたのは教員の逮捕の件です。それが金曜日(1日)。こんなことも本当にあるんだと思いながら、土日が終わって朝行ったら、教育長室の前にスタッフが何人か構えていて『実は2つ目の逮捕の件で…』。しばらくこれで大丈夫かなと思ったら、また週明けに3つ目の件。だから、きょうマスコミの方がいらっしゃっているのかなと思うんですけど」

 その上で、不祥事を起こさないための環境づくりが校長の仕事だと呼び掛けました。

池上重弘教育長:「校長の立場で考えなきゃいけないのは、不祥事としてあらわれたことの背後にある要因はなんだろうか、平たく言うと、職場環境の配慮ってことなんですけれども、これは不祥事の未然防止にとっては非常に重要なんじゃないかなと私は考えています」