ペットショップ廃業後に犬が繁殖か 狭い敷地で多頭飼育の容疑で逮捕された女 静岡・富士市
動物愛護管理法違反の疑いで逮捕されたのは、富士市の51歳の女です。女の自宅からは衰弱した小型犬などあわせて109匹が保護されました。捜査関係者によりますと、女は自宅の庭に柵を立てて、80匹余りの犬を放し飼いしていたということです。
これは先月の家宅捜索の際に女の自宅で撮影された写真。犬を囲っている柵の周りには、ペット用のキャリーケースなどが散乱しています。犬を保護した動物愛護団体の関係者は、当時の様子を次のように語ります。
NPO法人 その小さな命まもりたいプロジェクト 佐野友美代表:「ひどい状況でした、犬たちがぐちゃぐちゃしていて匂いも道路の方まで出ている状態だった、皮膚の状態も最悪な感じでした」
容疑者の女は自宅の庭で85匹の犬を放し飼いするなど、適正な密度を超えた状態で犬を飼育したとして逮捕されました。環境省の基準では、小型犬3匹以上を飼育する場合、1匹当たり0.81平方メートルの敷地が必要とされています。女は85匹分でおよそ69平方メートルの敷地が必要でしたが、捜査関係者によりますと飼育面積は50平方メートルほどでした。
原川朋華記者:「庭だけでなく、容疑者の自宅の複数の部屋からも、あわせて20匹余りの犬が見つかりました」
容疑者は数年前にペットショップで犬の販売をしていましたが、2018年に廃業。警察は当時販売していた犬が繁殖して、適正に飼育できなくなった可能性があるとみて事件の詳しい経緯を調べています。保護された109匹はミニチュア・ダックスフンドやチワワ、トイプードルなど小型犬が中心。皮膚病、歩行障害、脱毛などの症状が確認され、現在は保健所などに保護されています。
NPO法人 その小さな命まもりたいプロジェクト 佐野友美代表:「すごくがりがりだった子もいた。すごい細い子もいて、ふくよかな子もいて、置き餌だったのか、ばらまいたのかは分かっていないが、そういう状態だった。もともとは販売でやっていたと思うので、それが自分の中で見切れない頭数になってしまったと思う」
警察は女が容疑を認めているかどうか明らかにしていません。