愛好家に人気のスポットで何が…現場には「魔王」と呼ばれるルートも アウトドアガイドに聞く 静岡・南伊豆町のロッククライミング3人死亡事故
アウトドアガイド 根岸尚宗さん(8日夜):「場所的には携帯の電波も通じないような所なので、何かあったら結構リスクの高い場所かなとは思っていますけど」
「決して難しくない場所」
そう話すのは、伊豆市でアウトドアガイドを務める根岸さんです。8日午後、静岡県南伊豆町妻良の吉田海岸で起こった転落事故。この場所はロッククライミングの愛好家にとっては人気の場所だといいます。
アウトドアガイド 根岸尚宗さん:「比較的最近登られ始めた所なんですけど、記録だと2016年にここを登った方がいらっしゃって、そこから人気がでてきた。この壁には2本ルートがあって、「魔王」というルートと「もくまおう」というルートがあるんですよね。高さは150mくらいで、海からそそり立っている感じ、難易度的には決して難しくない場所と言っていいと思います。クライミングの登る難しさでいうと経験者と一緒に行けば初心者でも登れるぐらいのところです」
愛好家は50代・60代が多い
亡くなったのは富士市の78歳の母親と48歳の息子、それにガイドの男性の3人です。ロッククライミングには「年齢」にも特徴があるといいます。
アウトドアガイド 根岸尚宗さん:「ロープを使ってのクライミングの中心は、わりと50代・60代が結構多いのではないかと思います。逆に若い方はスポーツクライミングとかボルダリングとか、そういうが多いかなと思います」
警察などによると3人はクライミング用のロープに繋がった状態で海の中で見つかっていて、ロッククライミング中に何らかの理由で海に転落したと見られています。
アウトドアガイド 根岸尚宗さん:「ロープが腰にハーネス(安全ベルト)を介してついているんですけど、その状態で自由に動くことはたぶんできないと思いますね。できたとしても誰かが溺れてたり海中で岩に引っかかったり、全く動けなくなってしまうので。事故の検証と原因を社会で共有できるようにしていただけると、それをぜひやっていただきたいと思う」