【袴田弁護団】静岡地裁に対し検察の立証方針を撤回させることや証拠請求の却下を求める意見書を提出

　1966年、旧清水市で一家4人が殺害された事件で、死刑が確定していた袴田巌さんの再審開始が今年3月に決まりました。

　事件から1年2カ月後に見つかった袴田さんの犯行着衣とされる血染めの5点の衣類を巡っては、東京高裁は血痕の色について「赤みが消失することは合理的に推測することができる」などとして、ねつ造の可能性が高いと指摘していました。

　しかし、検察は再審で袴田さんの有罪を求め、血痕に「赤みが残る可能性がある」として、法医学者の鑑定書など新たな証拠を提出する方針を示しています。

　これに対し弁護団は31日、裁判所に意見書を提出。

　検察が血痕の色について主張したとしても、5点の衣類が袴田さんの犯行着衣であることの証明は不可能だとして、裁判所に検察の立証方針を撤回させることや、検察が請求する証拠を却下することなどを求める意見書を提出しました。

弁護団事務局長　小川秀世弁護士:
「50年前、60年前にした議論したことをまた全部蒸し返しているという意見書と結局同じことを言っている」