保育施設で発覚した不適切保育 施設長らは「子どもが喜んでいたのでついやってしまった」と話す 静岡・沼津市
施設を運営する事業所の代表:
「眉毛をつなげたり、ひげをちょこちょこ書いたり。ナルトみたいにぐるぐるとほっぺたに書いたりというのは、僕が保護者の目線で見た時に許せないと判断したんで」
静岡朝日テレビの取材に答えるのは、静岡県内で複数の小規模保育施設を運営する事業所の代表です。
この事業所が運営する沼津市の保育施設で、去年5月から10月にかけて不適切な保育が行われていたことが先週土曜日に明らかになりました。
市や代表が、明らかにした保育士らの不適切な行為は次のようなものです。
?1歳児の頬を引っ張る。
?水性ペンで顔に落書き。
?その様子を写真に撮り、職員間で共有、などです。
1月20日に、施設の職員と保育士から市に対して内部通報があり、その後施設側が調べたところ、不適切な保育が確認されたということです。
不適切な行為をしたのはいずれも女性で50代の施設長、40代の保育士、50代のパートの調理師の3人だということです。
事業所の代表によると、施設長らは次のように話しているということです。
施設を運営する事業所の代表:
「(絵を)手に書いてと言われたのをきっかけに片方の手にも書いてくれ。その次に顔も書いてくれとエスカレートしていって書いてしまった。子どもが喜んでいたのでついやってしまった」
頬を引っ張る行為についても、悪意はなかったという趣旨の説明をしているといいます。
「(園児同士が)変顔をやりあっていたということで、それを手助けしてやってしまった」
施設はきのうまでに保護者説明会を2回実施。
経緯などを説明した上で、該当の職員3人が保護者に直接謝罪しました。
施設を運営する事業所の代表:
「保護者からはそれは不適切保育にあたるのか、そういうのはうちでもあるので該当しないんじゃないかと、ちょっと過剰に反応しすぎではないかとまず第一声に受けた。大半の保護者が保育士に寄り添う形の発言が多く。そこまで問題にするようなことではないのではないかという意見が多数を占めていた」
出席した保護者からは「愛情を感じて悪意はあまり感じない」という意見が大半を占めたそうですが、不適切な対応を取られた1歳児3人の保護者のうち1人は「おかしい」などと納得していなかったといいます。
職員3人は現在、自宅待機中で処分を検討しているということです。
今回の事案に対し沼津市の頼重秀一市長は「市内の保育事業所で不適切な保育が行われたことは大変遺憾です。再発することがないよう指導・監督を実施します」とコメント。
24日と25日施設への施設への特別監査を行う方針です。