「コシヒカリしかない」発言の静岡・川勝知事 「誤解生んだのは私の責任」…緊急会見で「誤解」強調

 静岡県の川勝平太知事が、御殿場市に対して「コシヒカリしかない」などと発言したことについて、知事は9日午前、緊急の記者会見を開きました。川勝知事は「誤解生んだのは私の責任」としながらも、御殿場市民を揶揄(やゆ)するつもりはなく、あくまでも誤解だと強調しました。会見での川勝知事の発言は以下の通りです。

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「コシヒカリしかない」発言の静岡・川勝知事 「誤解生んだのは私の責任」…緊急会見で「誤解」強調

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静岡県 川勝平太知事

 基本的に私は御殿場が大好きで、そして御殿場市民になにか揶揄するとか、市民の方々を傷つけるという意図はさらさらありません。そもそも、どういう発言かというと、これは10月23日、選挙の最終日、しかも7時半から8時と、マイク納めのときで、最後は候補者本人が最後の訴えをするということで。その前に4人の人間がしゃべるということで、私に与えられた時間は3分だった。そこで、選挙というのは政策の戦いです、論戦です。そして、元御殿場市長さんの発言を受けて、その発言というのは、『自分はごはんが大好きだ、ご飯があれば何もいらない』ということを繰り返し言っていました。これは御殿場コシヒカリという素晴らしい農業芸術品があると市長さんがことあるごとに発言されていた。これを逆手にとって,『御殿場にはコシヒカリしかない』と言って、それが御殿場に対して揶揄したととられた。

 これは違います。選挙というのは候補者の戦いで、私は元御殿場市長の対抗馬の方の応援に行った。そして、元御殿場市長の発言、そこには農業観というのが表れている。なるほど御殿場にはコシヒカリはあると。そしてほかにも例えばわさびであるとか、あるいは水かけ菜とか、おいしいハムとか、こういうものは県のセレクションにも入っているのですが、もちろん美しい景色もある。そして馬術場もある。何ひとつ私は御殿場に対して揶揄するようなことはないが、御殿場にコシヒカリしかないというようなイメージを広められた方の主張では、静岡県、農産物だけでも339ありますし、食品にすれば439ある。それの到底代表になれる方ではないということで、自民党候補を難詰するために、そのような発言をした。

発言は「市民ではなく、自民党、元御殿場市長に向けたもの」

 御殿場市民ではなくて、自民党、元御殿場市長に向けたものであります。言ってみれば、(水を注ぐ)ここに水が入っている。(水入ったコップ手に)コップに水がいっぱい入っていると、それを「水しかない」と言うことができるでしょう。あるいは、(コップの水を飲む)コップに半分の水があると、「半分あれば十分だ」と言う人もあれば、「半分しかないではないか」ということもできる。

 ですから、御殿場にコシヒカリはあると。しかし、それを「それだけあれば十分である」と強調したのは論戦ですから、従って、「それしかない」と言っているに等しいということで、それを「御殿場市にはコシヒカリしかない」という発言になったと。これは全体の脈絡では明確に、この方が、35市町の全体の代表になる、そういう器量ではないと、いうことを言うための演説で、一番最後の結びは、「もう一方の対立候補をお願いします」ということで結んでいます。

 ですから、御殿場市と対立候補である浜松市の対立ではなく、2人のうちどちらを選ぶか。もう一人の方の農業観、あるいは35市町の代表には、あの農業観では静岡の豊かな農産物、全体を表すことはできないし、農業について報道された限り、お茶畑、メロン農家に行ったときにテレビで元市長と農家のやり取り合ったが、とんちんかんな応接で、十分に静岡のお茶についてもメロンについてもご存じないという内容。この人は静岡県35市町の代表ではないということがポイントで、御殿場市民にではなく御殿場元市長に対して、この方が35市町の代表たりえないと言った言葉が切り取られて、御殿場市民を御殿場の地を傷つけるという途方もない誤解を生むことになった、誤解だけはしっかり解いておきたい、御殿場市民の人たちも、私が御殿場市民に不満、批判とかしたことは一度もないはずです。

「誤解を生んだ私の責任」

 ぜひ、御殿場に対して何か批判めいたことを言ったとお受け取りになったのは それは誤解であるということを明確に申しあげると。しかしながら、そう取られかねないような発言内容でもあるということが、先ほど聞かされて、まあ、そういうことであれば誤解を生んだ私に責任があると。しかし、火の無いところに煙は立ちません。この発言の前提にあたったのは、御殿場コシヒカリの自慢がしたいがために、それを御殿場コシヒカリ・つまり、ごはんだけがあれば、なにかおしんこがあれば何もいらないと言った、これを逆手にとったということでございまして、選挙中の論戦であったということをぜひお踏まえいただきまして、ご理解たまわりたいということでございます。