【静岡県知事選】シリーズ「争点の現場を行く」(2)観光 「美肌の湯」で知られる伊豆長岡温泉も街行く観光客はまばら
5代目の望月敬太(もちずき・けいた)さん。コロナ禍で流れた歳月について…。
望月さん
「この一年半は、本当に今まで考えたことのない厳しい状況というか、今までに例のない状況だったので、非常に悪戦苦闘した」
「美肌の湯」ともいわれる伊豆長岡温泉。やはり、街行く観光客はまばらです。
望月さん
「少ないですね。なおかつ、お客様がむやみに外に歩きに行ったりしないのかなと。全国的にみて、観光業の縮小とか廃業というのは耳にしているので、(伊豆長岡でも)廃業せざるを得ない状況になってしまう旅館さんや観光業というのは間違いなく出てくるのではないかと思っている」
疲弊する観光業…。
川勝平太氏
その対策として、現職の川勝氏は…。
川勝平太氏
「県では、感染対策と社会経済活動の両立のため、県民を対象に身近な県内観光を促進する、いわゆるバイシズオカ、今こそ静岡元気旅、この県内観光促進事業を実施する準備を進めている」
県民の宿泊費を割り引くなど観光促進策を進めました。
望月さん
「元気旅をやってくれたり、いろいろな施策をうってくれたので、そこに対する県内の移動のお客様は間違いなく動いてくれたと思う。一番最初に出た時の元気旅は、中伊豆この辺りが一番お客さんが多かったのではと思われるくらいだった。当館も非常に多くの静岡県のお客さんが来てくれたのは確か。非常にそういった部分では助かった」
岩井茂樹氏
一方の岩井氏は、11日、沼津市戸田での演説で…。
岩井茂樹氏
「私は、国土交通副大臣としてまさに、コロナ対策をしながら、観光業に対してはGoToトラベルの施策をうった。GoToトラベルは決して感染拡大の原因にはなっていません。ただ、世の中の流れの中で、今いったん止まっています。観光庁に対して、今の観光業のみなさんを支えるべくひとつ提案してきました。今泊まれなくても、しっかりと収入がみなさんに入るように、ひと工夫してくれとお願いをしています。この観光産業が主軸の伊豆半島においては、この政策はしっかりやらなければなりません」
望月さん
「GoToが感染拡大とは言えないと僕も思っている。お客さんもそうだが、私たちは相当な対策をしてきたというのが現実。施策として来ている、こういうふうにしなさいというコロナの部分の対応策に対してのかかった費用というのは、この1年半で、私が軽く見積もっても、100万~200万はくだらなくかかっています」
消毒液やパーティションの設置だけでなく、宿泊人数の制限など対策はこれからも続きます。
そんな状況でも、望月さんはコロナ禍のその先を見据え旅館のリニューアルを進めています。
望月さん
「ぼくは、生まれ変わっても旅館のオヤジになりたいくらい旅館が好きなので、旅館を続けていく上で、5年前から計画はしてきて、いつ変える時なのかというところが、今回のタイミング。コロナになって今変わるべきだと。今しかないなと言うところで思い切った」
両候補は今後の観光業への支援について…。
川勝氏
「すでに通している69億円も旅行喚起策だが、69億円全然使っていない。それからさらに感染対策。旅館とかホテルで大きな部屋を間仕切りするとか、改修する場合に使える。こういうものが83億円は破格。この2つを合わせると150億円超えている。これは県内において、県民が使えるお金。もうちょっとの辛抱でいわゆるステージ2のレベルまで落ちてくると。それが一気に花開くような形で、観光産業にも息を吹き返すことができるのではないかと強い期待を持っている」
岩井氏
「コロナが収まるまでの話については、遊説の中でも言っているが、観光庁の方でも検討していただいていると思うが、クラウドファンディングのようなもので、前借り、前予約みたいなことをしていただいて、それをインセンティブを国の方でしていただくというスキームを検討していただいていると思う。それがうまくいけばだが、そういうものを取り入れながら、まず現金を現場におろしていかないと。そういうような工夫をしっかりと入れながら、まず支える。で、コロナがある程度おさまった段階では、GoToというのは非常に効果的。実はいろんなところに波及効果があった、そういうことも含めて、やっていくということ」
望月さん
「川勝さんなのか、岩井さんなのか、どちらになったとしても、やはり静岡県、やっぱり観光業、伊豆半島は観光業が非常に多くありますので、私たち観光業目線から言うと、ぜひいろんな県外の方々、海外の方々が来ても楽しめる環境づくりと、観光に対しての思いを受け取って、新しい県の方針を立てていただけたらうれしい。観光に向けた方針を少しでも多く立てていただければうれしい」