日本平に代わる新サッカースタジアムは清水駅前に建設か 相次ぐハコモノ構想…「海洋文化施設」「アリーナ施設」 静岡市

 15日の定例会見で静岡市の田辺市長は―

画像: 日本平に代わる新サッカースタジアムは清水駅前に建設か 相次ぐハコモノ構想…「海洋文化施設」「アリーナ施設」 静岡市

静岡市 田辺信宏市長
「IAIスタジアムは交通アクセスが悪いので、もっと便利な場所に移転してほしいという強い市民の皆さんの要望があるということも受け止めております。エネオスの遊休地はJR清水駅にも近く、十分な広さもあることから十分な候補地になりうるというふうに理解をしております」

新サッカースタジアム候補は清水駅前

画像: 新サッカースタジアム候補は清水駅前

 日本平にかわる新たなサッカースタジアムの建設候補地としてあげられたのは、JR清水駅前にある石油元売り大手・エネオスが所有する13万平方メートルの土地です。

静岡市 田辺信宏市長:「来年度は『サッカースタジアムをいかしたまちづくり検討委員会』を組織します。そこで複数の候補地を比較検討して、秋ごろには市民の皆さんのパブリックコメントも募って有力な候補地をお示しできるように進めてまいりたいという工程を予定しています」

静岡県も費用負担?

 新スタジアムをめぐっては、先週この人も…。

画像: 静岡県も費用負担?

静岡県 川勝平太知事:「私はこういう構想は5~6年前から持っています。あるいは清水エスパルスの試合を見に行きますね。そうすると、試合それ自体は興奮のるつぼになるわけですけど、帰りは混みますね。そして人数も2万人ちょっとしか入らないと。ですから、なんとかしなくちゃいけないなとかねてより思っていました」

Q.県も費用負担で協力してほしいという話になった時には検討しないといけないという思いはある?

A.「あります。清水エスパルスは静岡県の財産ですね。ですから、それぞれ役割分担というのがあると思いますけど、誰にもわかる形で構想を実現するために、それ相応の汗をかくというふうにしたい」

清水区には「海洋文化施設」構想も

 ただ、静岡市は清水区でもう一つ、別の大型ハード事業を予定しています。それが清水港に計画されている海洋文化施設です。

画像: 清水区には「海洋文化施設」構想も

 水族館と博物館を融合した総合ミュージアムとして、静岡市の五大構想の一角に位置付けられ、総事業費はおよそ240億円にのぼります。コロナ禍で一時停止されましたが、来年度から再び動き出します。

 田辺市長は2つの大型事業をどのように進めていくのでしょうか。

静岡市 田辺信宏市長
Q.優先順位はどちらですか?
A.「それはもちろん、海洋文化施設が市の三次総合計画の中に記載されている事業でありますから、それが先であります。スタジアムはこれから事業の枠組み等を考えていかなければいけない。しかし、新年度の議論の進捗によって、それがその後に続く海洋文化拠点づくりの賑わいの拠点づくりになるという可能性は大いに私は期待しているところであります」

 静岡市は海洋文化施設のオープンを2025年度内と見込んでいます。

「海洋文化施設」と「新スタジアム」どちらが必要…清水区民に聞く

画像: 「海洋文化施設」と「新スタジアム」どちらが必要…清水区民に聞く

北川彩アナウンサー:「今後清水区で計画されている2つの大型ハード事業。清水の人たちは一体どちらに需要を感じているのでしょうか」

清水区民(40代):「海洋文化施設です」

Q.それはなぜでしょうか?

a.「せっかく港町なのに、ないよね、弱い清水。沼津みたいに市場があるとか、そういうわけじゃないから、海洋文化施設があれば観光客が増える。僕は飲食店で来てもらいたいので、みんなに」

清水区民(70代):「エスパルスのスタジアムを駅の近くに持ってきた方がいいだろうね」

Q. その理由はなんでしょうか

A.「不便だよね、あそこじゃ。交通の手段だってシャトルバス以外ないでしょう」

清水区民(50代):「清水は娯楽とか遊ぶ所が少ないからイベントができるものを作れば、人が多く出てくると思うんですけどね」

Q.どっちの方が必要だと思います? 水族館と新スタジアム
A.「スタジアムですね。水族館はいらないと思います」

清水区民(50代):「スポーツが好きだと、やっぱりスタジアムを作ってもらった方が駅からも近くて便利でいいと思うが、家族連れには水族館や商業施設を作ってくれたほうが便利といったら便利。使い勝手の問題だと思う」

ほかにも『ハコモノ』事業

画像: ほかにも『ハコモノ』事業

 静岡市が計画する、いわゆる“ハコモノ事業”はこれだけではありません。当初の構想から30年近くを要したアリーナ施設の建設をめぐっては今月、JR東静岡駅北口の市有地への誘致が決まりました。新しいアリーナの客席は5000人から1万人程度の想定です。

静岡市 田辺信宏市長:「私どものアリーナはスポーツをする、いわゆる体育館ではなく、国際レベルの最高峰のプロスポーツの観戦や、あるいは今まで静岡市ではコンサートができなかったビッグアーティスト、有名アーティストの大規模なコンサートを開催するなどトップレベルの上質なエンターテイメントを市民の皆さんが身近に見ることのできる、そういった機能を重視したアリーナであります。本市の未来につながる価値ある一歩が踏み出せたものと考えております」